昨年3月、寝台特急「トワイライトエクスプレス」が大阪~札幌間約1500キロの運行を終えた。四半世紀以上にわたって親しまれ、ラストランは多くのファンに見送られた。だが実は、2千キロを超える道のりを走る列車が、今も毎日、福岡を発着している。 定期便として日本一長い距離を走るのは、福岡~札幌間を約40時間かけて結ぶ貨物列車だ。JR貨物によると、毎日1便が両方の駅を出発し、主に日本海側のルートを通って目的地を目指す。福岡発が2136・6キロ、札幌発が2139・6キロ。距離は札幌から福岡に向かうほうが、北海道の森~大沼駅間で遠回りのルートを通るため、わずかに長い。だが所要時間は、長い距離を旅する札幌発の方が短い。途中での荷物の積み下ろし駅が少ないためだという。 長旅の出発を見送ろうと、福岡貨物ターミナル駅(福岡市東区)にお邪魔した。箱崎埠頭(ふとう)、福岡都市高速の貝塚ランプの近くにあり、九州一円の