《この記事は約 10 分で読めます(1分で600字計算)》 北京大学・馬場公彦氏による中国の出版事情レポート、今回は「網絡文学」と呼ばれるネット文学の事情について。日本とは桁違いに巨大な市場が広がっているようです。 拡大する巨大ネット文学市場 ここ数年、インターネットと携帯電話の普及に伴って、中国でネット文学(網絡文学)にはまる20代の若者が急速に増えている。ユーザー数は2019年度で4億5500万人、ネット文学の創作者も1755万人に達する。ユーザーは特定の作者・作品の熱狂的なファンになり、物心両面で支援をし、熱烈なコメントを寄せる。作者は感謝を表してファンを囲い込み、ファンの期待に応える作品を次々と発表する。この好循環のスパイラルが、ますます市場規模を拡大させている[1]。 ネット文学を運営する数社のサイトに、作家が自由に作品を発表する。それを多くのファンが閲読する。運営する企業は人気
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