松野博一官房長官の携帯電話に貼られた「GUP」のシール=東京都千代田区で2022年11月15日午後2時35分、村尾哲撮影 松野博一官房長官が、自身の携帯電話にいっぷう変わったシールを貼っている。「酒気帯び電話禁止」「悪霊退散」など時節や気分に応じて貼り替えており、最近愛用のシールは「GUP」だ。岸田文雄内閣の番頭役である松野氏が、携帯シールににじませる思いとは――。 情報が命の政治家にとって、スマートフォンなどの通信機器は肌身離すことのできない仕事道具だ。政権の総合調整役として機微な情報を扱う松野氏は、盗聴リスクが比較的少ない従来型携帯(ガラケー)を愛用している。 その携帯に、ある時は「酒気帯び電話禁止」シールを貼っていた。生活用品メーカー、ライオン出身の松野氏は温厚で控えめな性格で、官房長官になって以降も自己主張を控えて首相の支え役に徹していることから、国内最上位の「中間管理職」などと称