検証報告書について幸山市長(左)に説明する弟子丸部会長=熊本市役所で2012年3月29日午前11時32分、結城かほる撮影 慈恵病院(熊本市)が設置した赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」の運用を検証する熊本市の専門部会(部会長=弟子丸元紀<でしまる・もとのり>、益城病院医師)は29日、幸山政史市長に中期的検証の報告書を提出した。 報告書によると、身元が分からない子供2人の特別養子縁組が成立。慈恵病院は子供が新しい家庭で育つ方法として養子縁組を積極的に市に求めているが、ポストが匿名で受け入れている現状では、養子縁組で子供の「出自を知る権利」が保障されない。このため報告書は、匿名での利用は容認できないと結論づけた。報告書に強制力はないが、市や病院は対応を迫られそうだ。 運用が始まった07年5月~11年9月の4年半で受け入れ人数は81人。うち67人の身元がその後に分かり、13人は再び元の家庭に