近年、「なりすまし神父」が毎年のようにヨーロッパ各地で出没しているという。ヨーロッパではキリスト教信者が年々減少していると聞くが、偽神父が頻繁に出現するのはなぜなのだろうか。この不思議な現象を、実話をもとに映画化した作品『聖なる犯罪者』が1月15日より公開中だ。 殺人犯が村で「神父様」と慕われるように… 第2級殺人罪で少年院に服役中の20歳の青年ダニエル(バルトシュ・ビィエレニア)。暴力に満ちた少年院で、ダニエルの唯一の救いはカトリックのミサだった。そんなダニエルは神父になるという夢を抱くが、犯罪歴がそれを阻む。 仮出所し、遠く離れた田舎の村にある製材所で働くはずだったダニエルは、ふと立ち寄った見知らぬ小さな村の教会で不審な人物だと怪しまれ、とっさに自分は司祭だと嘘をついてしまう。彼はその村の司祭代理となり、自己流のミサや風変わりな説教を行うように。村人たちはそんんなダニエルを「神父様」と
