日銀が11月28日発表した2011年9月中間決算は、最終損益に当たる当期剰余金が1362億円の赤字(前年同期は1604億円の赤字)だった。 中間期の赤字は3年連続で、円高による外為損失が3904億円、上場投資信託(ETF)の評価損442億円となっており、報道では「赤字が続けば国庫へ納付できなくなり、政府の財政政策に影響を及ぼす可能性もある」と指摘されている。 本コラムの読者であれば、円高は金融緩和不足が原因であり、円安にするのは日本経済のためであり、日銀のためにもなることを知っているだろう。 この意味で、外為損失は自業自得というか、日銀無策の結果である。ETF評価損も、為替と株価が連動していることからいえば、これも日銀無策の結果だ。 実は金融政策としてはETFを購入する必要はなく、国債買いオペのほうが正統である。中央銀行が株式を購入するのは産業政策の分野に踏み込むのでよくない。テイ