債券トレーダーが米国のインフレ期 待を昨年12月以降で最も大幅に後退させているため、米連邦準備制度理 事会(FRB)のバーナンキ議長には追加の景気刺激策を取る余地が出 てきた。 「オペレーション・ツイスト(ツイストオペ)」と呼ばれるFRB の保有債券の残存期間長期化プログラムはあと6週間で終了するが、イ ンフレ連動債(TIPS)の利回りやフォワード市場のインフレ期待を 測る尺度などは物価上昇懸念の後退を示している。バンク・オブ・アメ リカ(BOA)によると、トレーダーはFRBが新たな景気刺激策に着 手する確率を55%とみている。 追加緩和策が高まっているのは、雇用の伸びが予想よりも一段と緩 やかになりつつある上、バーナンキ議長が4月25日に「必要に応じて追 加策を講じる用意は引き続き整っている」と発言したことが背景。 FRBがトレーダーのインフレ期待の尺度として重視する数値は今月、 昨年9