新型スマートフォン「ギャラクシーノート7(Galaxy Note7)」で発火事故が相次ぎ、発売開始からわずか2か月で販売・生産打ち切りに追い込まれた韓国サムスン電子。打ち切りが同社の営業利益に与えるマイナスの影響は約6兆ウォン(5500億円)規模に達するとみられ、世界のスマホ市場で米アップルと人気を分けるサムスンブランドにも大きな傷がつく結果となった。不祥事の背景や教訓について、ITライターの佐野正弘氏が語る。 高性能、機能も豊富だったが…… そもそもギャラクシーノート7は日本で発売されていないことから、まずはこの機種について簡単に説明しておきたい。ギャラクシーノート7は、サムスンのスマホの中でも、最も高性能なフラッグシップモデルの一つに位置付けられる、「ギャラクシーノート」シリーズの最新機種である。 「ギャラクシーノート」シリーズは、スマホとしては大型のディスプレーを備えているのに加え、