8月27日に、5年に1度行われる公的年金の財政検証が公表され、メディアでいろいろと取り上げられました。昔の話ですけど、この国の年金制度を見直す仕組みとして、「財政再計算」というのがありました。これが最後に行われたのは2004年になります。 5年に1度行われていた財政再計算では、制度改正(案)を織り込んでその後5年間の保険料引き上げの計画もあわせて財政見通しを作成していました。そしてこの保険料引き上げ計画(ただし5年後以降の引き上げは法定化されない単なる見通し)が法案として国会に提出され、新しく年金の改革法が成立していました。そして5年経つと、また新しい保険料引き上げ計画が法律として成立していたんですね。 こうした政治的にはなかなかタフな制度は段階保険料方式とも呼ばれていました。 昔は本体試算と参考試算が反対だった 今からみれば興味深いのは、昔の財政再計算では、今の制度を固定した将来の財政見