この1週間ほど、世界中の株式市場がボラティリティー(変動率)の急騰に襲われ、ニューヨーク、東京、ロンドンをはじめ、各地のトレーダーが相場の乱高下に見舞われた。そして、この世界的な金融の発作全体がおしなべて、たった1つの原因のせいにされている。中国だ。 自由経済においては、市場メカニズムは安定性と不安定性の双方を生むことがある。 ある有形財の価格の上昇は一般に需要の減退を招き、市場を新たな均衡に向かわせる。 対照的に、株式のような資産の価格の上昇は、さらなる値上がりへの期待を高め、潜在的に高すぎる水準まで需要を増加させる。 政策立案者がさまざまな手段を使って資産価格に影響を与える中国経済のような計画経済においては、そのような不安定性は、理論上は回避することができる。実際、マルクス主義の見方では、危機を食い止める政府の介入こそがまさに、統制経済が自由市場経済よりも優れている理由だ。だが、実際に