スイス・ゾロトゥルン州の州都ゾロトゥルンは、数字の11に取り憑かれているようだ。市全体が「11」というコンセプトに基づいて造られている。 例えば、市内にある教会と礼拝堂の数は11、中世から残る泉の数は11、博物館の数は11、塔の数は11。市の中央広場にある時計の文字盤は1〜11時までで、「12」はない。 ウィキメディア・コモンズ なぜ11? ゾロトゥルンを取材した海外メディアによれば、街の住民は誰でもこのことを知っているという。ところが、なぜ11かという理由は謎のままだ。 一説によると、民間伝説が元になっているそうだ。その昔、真面目に働いていたにもかかわらず貧しかった住民たちを励ますために、近くのヴァイセンシュタイン山からエルフが降りて来たという伝説がある。 住民たちはそのエルフを讃えるために、エルフ(elf)と綴りが同じ「11」(ドイツ語で11はelf)にちなんだものを、街のあちこちに埋