感染症への罹患を防止するかのように、癌に対して効果を発揮する“ワクチン”を開発するということは、これまで専門家の間ではほぼ不可能と言われていた。 というのも癌は患者個人によって異なり、分子レベルでも違いが認められる上、人の免疫系の裏をかくような形で素早く巧妙に変異していくものだからだ。 ところがそんな常識を覆すかのような研究が、米国において進みつつある現状を、CNNが伝えている。 犬の癌に対する“ワクチン”を検証する臨床試験開始 これまでの常識を覆すかのような研究を進めるのは、アリゾナ州立大学の医療研究機関に所属する科学者Stephen Johnston氏だ。 Johnston氏は健康な高齢の数百匹もの犬に対し、癌への効果を発揮する可能性のあるワクチンを投与するという臨床試験、その名も“Vaccination Against Canine Cancer Study(犬の癌に対するワクチン接