今井 私は2人姉妹で3つ上の姉がいるんですけど、子供の頃、姉は『ネバーエンディングストーリー』(邦題『はてしない物語』)や『モモ』のような童話やファンタジーがすごく好きでした。一方の私は、全然その世界に入り込めなくて。大学生の頃には『ハリー・ポッター』が大流行して、友達から「面白いからちょっと読んでみなよ」と言われたんだけど、全然、想像ができませんでした。私は、例えば歴史の本とか、リアルなものばかり読んでいました。 ――意外な感じがします。 今井 私だけかもしれませんが耳が悪い分、目の前にある現実的なものしか受け入れられないのでしょうね。あんまり想像力がないんですよ。ヨーロッパの美術館で絵を観るうちに、王様やお姫様、西洋絵画のパトロンの世界に憧れを持って、すごくはまったんです。小学4年生くらいの時、母の知人から『ベルサイユのばら』の漫画を頂いて夢中になっていたのも大きかったですね(笑)。