製パン改良剤の一つ。 1980年代に発がん性が指摘され、日本における研究では、ラットに対して発がんのイニシエーター(遺伝子そのものに障害を与える作用)、プロモーター(発がんを促進する作用)の両方の作用を有するという結果が報告されている。 そのような安全上の問題が指摘されたことから、日本パン工業会は、厚生省(当時)の要請にもとづき1992年3月より、使用を自主規制していた。 また、国際的な基準としてはFAO/WHOの合同食品添加物専門家委員会(JECFA)は、現在「臭素酸カリウムの小麦粉処理剤としての使用は容認できない」と結論している。 一方、臭素酸カリウムはパンを焼成する過程で熱により分解される性質を持ち、特にふたをして焼く角型の食パンでは分解が進みやすく残留しにくいとされ、ヤマザキを中心とした業界団体では、溶液タイプの製剤を適正量使用した場合には、高感度な分析方法において「検出せず」とい