国際宇宙ステーション(ISS)最大の有人施設「きぼう」日本実験棟をはじめ、日本の宇宙事業が発展を遂げる裏には、宇宙飛行士はもちろん、彼らを支えるスタッフの存在がある。莫大なコストを要し、成果が見えにくい宇宙開発に対する批判は少なくないが、現場の技術者はそうしたジレンマといかに向き合っているのか。初期から「きぼう」開発に携わる筒井史哉氏がその想いを語る。連載は最終回。(構成/新田匡央) ――国際宇宙ステーション(ISS)もそうだと思いますが、予算や時間の縛りがあるなかで、「もっとよくしたい」という技術者としての欲求とどのように折り合いをつけていますか。 筒井史哉(以下略) ISSに関しては、まだ折り合いはついていないのかもしれません。最低限実現しなければならないのは、宇宙飛行士をはじめとする人の安全と、「きぼう」というモジュールが運用できなくなる事態を避けることです。それを遂行するうえで問題
![たとえ儲からなくても「役に立つ」事業はある 新たな国家的プロジェクトを実現させるために——JAXA有人宇宙ミッション本部・筒井史哉 | 組織文化/組織開発|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/92f21117d0b81714f4f01d3edb3cb713623548fc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdhbr2.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F9%2F-%2Fimg_4972599ff60d77e31df65390a95874f691726.jpg)