Kodai Abe | 阿部幸大 Cultural Historian | Assistant Professor at U of Tsukuba, Japan
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Kodai Abe | 阿部幸大 Cultural Historian | Assistant Professor at U of Tsukuba, Japan
論文のイントロダクション(序論・緒言・はじめに)を書くのはなかなかやっかいです。研究の科学的プロセスの中で実証していない「そもそも論」の論理を説得力をもって単純かつ明快に述べなければならないからです。この記事では、イントロの役割についておさらいした上で、イントロを書く上で記載すべき6つのポイントと、それを指針としてイントロを書く方法を紹介します。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」の記事のリライト版です。 イントロの役割は先手を打って「そもそも論」を封じることイントロの大切な役割は、イントロ以降のセクションで効果的でない議論の蒸し返し、つまり「そもそも論」が湧いてこないようにすることです。 研究の手法や結果の詳細を説明しているところで、読者に「そもそも何でこんな手法を採用しているんだっけ」とか「そもそもどんな結果が得られたら嬉しいんだっけ」「そもそもこの実験は
0.Ars longa, vita brevis 本稿は、査読論文がなかなか書けずにいる人文系の大学院生に向けて書かれている。 日本の人文系の院生は研究職を目指している場合が多く、そのためには業績が必要になる。具体的には、諸学会が発行するジャーナルに学術論文を投稿して、査読と呼ばれる審査過程をクリアし、採用・出版にこぎつけなくてはならない。 わたしはまだ就活を経験していない院生だが、大学による公募要項を見るかぎり、業績は最低3本必要である。だから、博士号の取得を終えた時点で就活に移るとすると、博論のまえに3本の査読論文を書かなくてはならないことになる。……じつは実情はそうではないのだが、とりあえずこの前提で話を進めよう。 ところで以前、私は「文体を作ろう!」というエントリを書いたことがある。そこで紹介したのは、英作文の初級者から中級者に移行するための、そのためだけの、方法論だった。当時の私
ノート 1. ネイチャーに学ぶ科学英語論文の書き方 リンク:1回目のlink, 2 回目のlink, 3回目のlink 目的:学術誌ネイチャーが提示する論文フォーマットをベースに、科学英語論文の書き方を説明する授業資料(プレゼン形 式)。大喜利ゲーム形式で『論文の構成要素』を理解することが目標(特に第2回目)。 対象:学部生・大学院生 目安:集中講義的、75分×6回 備考:研究室での教育資料、筑波大学「社会工学英語」(2020年~)の授業資料をベースに修正。 2. δ関数、常微分方程式、偏微分方程式 リンク:link 目的:確率過程を学ぶ上で最低限必要な解析学の内容をまとめたノート。δ関数、常微分方程式、偏微分方程式を速習できる。 前提:標準的な学部1年生程度の数学能力 目安:75分×2回 備考:筑波大学「社会工学のための数学」(大学院向け),「数理工学モデル化演習」(学部3年生向け)の授
Online ISSN : 2423-8872 Print ISSN : 0029-0181 ISSN-L : 0029-0181
この記事は、執筆業を15年(専業5年/副業10年)ほど続けている人間が、どのように原稿を書いているかを解説する、執筆メイキング記事です。 私が2年、寄稿していた『本の雑誌』新刊レビュー原稿を例として、初稿から完成稿までどのようにバージョンを重ねているか、説明します。 ◆【前置き】この記事を書いた背景◇想定読者想定読者は、「原稿をなかなか書き出せない人」「原稿を書くのに時間がかかる人」「原稿を思うように書けずに苦悶している人」です。 ◇きっかけもともと本稿は、執筆に悩む家族のために書いた、家庭内閲覧用の文書です。 家族(執筆の専業経験なし)は、たまに専門領域の記事や書籍の執筆依頼を受けて書いています。執筆するたびに「書けぬ……書けぬ……もうだめだ……」とうめきつつ、どうにか書き上げるのが風物詩でしたが、今とりかかっている原稿はとりわけ難産らしく、毎日「何の成果も!得られませんでした!!」状態
ゼミの紹介と論文の書き方 こんにちは!サイバーエージェント AI Lab のリサーチサイエンティスト、アントニオです。サイバーエージェントでは、ゼミ制度というものがあります。ゼミでは、社員の興味があるテーマについて勉強するために勤務時間の一部を使うことができます。幅広いテーマのゼミが開催されており、AWSやARアプリ開発などに取り組んでいます。本記事では、私が運営する研究 skill-up ゼミを紹介したいと思います。 研究skill-upゼミは研究に関するスキルを強化してより良い研究者になることを目的としています。研究活動には、論文の調査や執筆、手法の開発と実験など、様々なタスクがあり、分野や経験に関わらず以下のような悩みは多くの研究者が共有していると思います。 説得力のある論文のストーリーを作るにはどうしたらいいか 実験結果の効果的な見せ方 査読の書き方 論文調査で得た情報の整理 研究
Man-Computer Symbiosis J. C. R. Licklider IRE Transactions on Human Factors in Electronics, volume HFE-1, pages 4-11, March 1960 Summary Man-computer symbiosis is an expected development in cooperative interaction between men and electronic computers. It will involve very close coupling between the human and the electronic members of the partnership. The main aims are 1) to let computers facilitat
はじめに 本記事では,論文執筆やプレゼン発表の際にnegocia社内で参考にしている資料を @aiueola さんと一緒にまとめました.もし何かの参考になれば幸いです. (また,もし関連リソースをご存知の方がいらっしゃれば,ぜひ本記事のコメント欄にご紹介いただけると嬉しいです.内容を確認の上,追記させていただきます.) negocia株式会社について negocia株式会社では,「うれしい広告」の実現をミッションとして,機械学習,数理最適化の技術を活かしたオンライン広告向けのSaaSを開発するメンバーを募集しています.この記事を読んで興味を持たれた方がいらっしゃいましたら,こちらのリンク よりご応募ください.ご連絡お待ちしています. 目次 研究事始め/論文サーベイ テクニカルライティング/論文執筆/レビュー テクニカルライティング全般 論文執筆 レビュー/リバッタル/ポジションペーパー プ
早いもので研究の世界に飛び込んで、論文を書き始めて8年目です。 研究者としてはまだまだペーペーですが、論文執筆にも慣れてきたところです。 ところで突然ですが、この世には読んでいて意味不明な論文が多すぎると思いませんか? 自分の論文のことは棚に上げますが、特別難しいことをやっているわけではないのに「書き方」のせいで読みにくくなっている論文がたくさんあります。 修士のころ論文読んでて何言ってるのかよく分かんないこと多くて、勉強不足を補おうと色々努力して博士までとった結果、読めるようになったことも多いけど結局わけわかんない書き方してるだけの論文も多いということが判明した。 — KRSK (@koro485) May 11, 2020 その原因は何だろう、どうすれば伝わりやすい文章を(英語で)書けるのだろうか。 そんなことを考えていたところ、「英語が母国語の人たちを対象とした英作文のコース」なるも
Things that strengthen an IR paper: recommendations from the Program Chairs The paper’s motivation and the potential impact of the addressed problem are discussed.The paper’s original contributions (i.e. the delta over prior art) are clearly stated.The paper’s claims are properly scoped and supported.The paper clearly describes what was done and what was not.The choices made in each step of the re
はじめに この文章のターゲット この記事は、S. Keshav 著の How to Read a Paper という論文をラフに日本語に訳してまとめたメモです。基本的な文章の流れや内容はそのままですが、ところどころ改変 (表現を柔らかくフランクにしたり削ったり) していますので、原論文と見比べながら読んでください。 論文の読み方がイマイチ分からない人が読むと絶対に何かの発見があると思います。 論文の読み方 和訳 タイトル、著者 タイトル: How to Read a Paper バージョン: 2016年2月17日 著者: S. Keshav 所属: David R. Cheriton School of Computer Science, University of Waterloo Waterloo, ON, Canada Introduction 研究者であれば、毎年ものすごい時間を割
何かインプットしたら、アウトプットすること。 アウトプットを予定して、思い描いて、インプットは行うこと。 メモでも日記でもブログでもレジュメでもレポートでも論文でも著作でも隣の人に話すのでもいいから、吐き出すこと。 ちんぷんかんぷんでも本の内容をレジュメにまとめ、お馬鹿同士トンデモな議論をやり、なんとか書き上げた論文モドキを投稿して無理解極まる査読者とやり取りすること。 でないと、アタマの中にも、手の中にも、何も残っていないことに気付くことになる。 「ああ、そんな本(あるいは、そんな話)、前に読んだな(聞いたな)」でおしまいになるだろう。 アウトプットは、できればインプットと同じ水準のものがいい。 たとえば論文を読むなら、論文を書くつもりで読むこと。 そうなると内容を得るだけでは済まなくなる。 ・どういった構成で書かれているか? ・どんな決まり文句や、つなぎの言葉が使われているか? ・主張
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