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ブックマーク / qushanxin.hatenadiary.org (9)

  • 「軍隊の論理」から「不安の論理」へ2009-05-04 - 狂童日報

    この10数年ほどの間に、人々を組織化する論理が「軍隊の論理」から「不安の論理」へと転換している。 軍隊の論理というのは、ルールを徹底させ、厳しい訓練を施し、組織とそのリーダーに対する忠誠を誓わせるというものであり、少し前までの日型企業社会はまさにこの論理で組織化されていた。 最近はそうではなく、人々を不安に陥れる環境を整備すればいい、という手法が主流になった。つまり、少しでも気を緩めると会社が潰れる、簡単に首になる、そして首になったらたちまち生活が成り立たなくなってしまう、という状態に人々を追い込む。こうした不安を最大限利用して、経営者(もちろん彼自身も不安のただ中にある)は有無を言わさずどんな理不尽な要求でも社員に平気で要求することができる。 軍隊の論理では職場外の付き合いによる団結と忠誠心の強化が奨励されたが、不安の論理ではむしろそれを否定する。いざとなっても誰も助けてくれないという

    「軍隊の論理」から「不安の論理」へ2009-05-04 - 狂童日報
  • 市場原理的な社会保障 - 狂童日報

    自分の顧客資産を生かして再度サービスの販売でのし上がった人もいますし、40過ぎてjavaを覚えて新しい領域のエンジニアになり今でも前線で活躍している人もいます。工場勤務時代の経験を生かして、最先端の工場運営についてコンサルティングをしている人もいます。 しかし、そのように再チャレンジすることを拒否し、ただ会社にいて高い給料をもらうという選択をした人たちもたくさんおりました。 仕事が無いので現場において置けないので、ビジネスマネジメントとかクオリティコントロールなどという間接部門(正確な名前はもう忘れました。意味不明な横文字言葉が多すぎるのも悪いところです)が置かれ、そこに大量の使えない人があぶれていました。 彼らは9時5時でネットを見たりマインスイーパを一日中やってて帰る生活を送り、しかも彼らは長年勤務しているだけあってかなり給料があがっていました。 正直言って自分が稼いだ金を奴らに吸われ

    市場原理的な社会保障 - 狂童日報
    Masao_hate
    Masao_hate 2008/12/03
    これまで企業が担っていたセーフティネットを否定するなら、それをどこへ持って行くのかという話。
  • 究極の弱者 - 狂童日報

    加藤容疑者に関する報道を見るにつけ、彼は現代社会における究極の「弱者」であったのではないか、という感を拭えない。 従来弱者というと女性、外国人、身体障害者、あるいは何らかの出自で差別を受けている人々であった。こういう人々が社会的な困難に直面すれば、周りの人は「世の中の不当な差別が原因だ」と直ちに理解し、(現実には依然不十分だとしても)様々な支援・救済の手が差し伸べられる可能性がある。なにより当事者自身が、「弱者」というカテゴリーの中に入ることによって「差別は社会の問題であって、当の自分はまっとうな人間だ」であると考えることができる。また周囲の人々も、まず「差別的な人間」だとは思われたくないので、そのような考え方をしようとする。 しかし加藤容疑者は、どこにでもいる普通の、しかも比較的教育熱心な日人の家庭に育った男性であり、しかも地方の伝統進学校出身である。いわゆる「勝ち組」になるための社

    究極の弱者 - 狂童日報
  • 「成長」はあきらめよう - 狂童日報

    参議院選挙で自民党が大惨敗した。年金記録問題や農水相の事務所費問題という、実のところあまり議論するような中身がない問題が選挙の焦点になってしまい、自民党の「成長路線」に対する是非に関する議論がその影にかくれてしまったのが残念だった。 自民党の「成長路線」に対して、「貧富や都市・地方間の格差を拡大するからよろしくない」という野党の型どおりの批判が繰り返されたが、実のところあまり批判になっていない。自民党の執行部にしても、格差をあくまで「過渡期」だと考えている。最終的な目標は「国民全員を平等に豊かにする」ことであり、その点では野党と基的な違いはない。自民党は増税すら公約に掲げない野党の「格差是正」政策を「バラマキ型」で現実性がないと批判したが、その点に関する限りでは全くその通りで、「国民全員を平等に豊かにする」を目標に掲げる限り、やはり今の自民党の「成長路線」のほうが(もちろん無理に決まって

    「成長」はあきらめよう - 狂童日報
    Masao_hate
    Masao_hate 2007/07/31
    ”「不安定な低賃金層によって景気がよくなっているのだとしたら、彼らも普通の社会の一員として制度的に扱っていく必要がある」と提案していく必要がある”そうならないのは老人が高度成長期思考を抜け出せないから
  • 労働と年金問題 - 狂童日報

    ・NHK「日の、これから」 先日NHKで労働・雇用問題に関する討論番組があった。会場の意見が結構半々なのに、視聴者の投票では圧倒的に差がついたのが印象的だった。いろいろややこしいことを言っているが、要するに結論は二つだ。 (1)フリーターを含む非正規雇用の労働者も正社員と同じように「社会人」として処遇すべき (2)企業の従業員を大幅に増やすべき (1)については、「同一労働同一賃金」という言葉で括られることが多いが、私はこのスローガンにあまり賛成していない。その人の年齢や立場によって給料が異なることは、私には非常に自然なように思われる。「同一労働同一賃金」を言い立ている人は、要するにその人が働いている局面だけしか見ていない。この原則を字義通りに解釈すると、20年間同じ会社で懸命に働き続けても、仕事の内容が同じなら新入社員と給料が同じであるべきだとということになるが、やはりそれはおかしい。

    労働と年金問題 - 狂童日報
    Masao_hate
    Masao_hate 2007/06/27
    ”要するにフリーターが世間に向かって、「アルバイトしかしてません」ではなくて、「コンビニのレジ打ちやってます」と堂々と言えるようになること”
  • 「左翼」が支持されない理由 - 狂童日報

    最近、「フリーター」などの若者弱者が自民党に投票したり、女性が「男女共同参画」を訴える浅野史郎ではなく、女性蔑視発言をしばしば行なう石原慎太郎に投票したりという奇妙な現象が起こっている。 多くの人々は当惑しながら「右傾化」のレッテルを貼って終わりにするだけだが、私が考えるには従来の「左翼」と呼ばれる人々が「中流幻想」からなかなか抜け出せなかったことにあることが背景にあるように思う。1970年代以降にマルクス主義の凋落によって「左翼」の学者やジャーナリストが選択した戦略が何かといえば、(1)女性の社会的な地位向上を訴えるフェミニズム、(2)中国韓国戦争被害者に対する補償を求める戦争責任論、(3)「在日」や移民の社会的権利付与を支援するマイノリティ運動などであった。こうした戦略を通じて、戦後の日社会は経済的な豊かさを達成したものの、それが様々なマイノリティを排除することによって成り立って

    「左翼」が支持されない理由 - 狂童日報
  • いじめっこはどこに? - 狂童日報

    普段は安直なマスコミ批判をする連中を軽蔑しているが、さすがにここ最近のいじめ問題に関する報道はひどすぎる。 だいたい、いじめが問題であるとすれば、最も反省し、態度を改めるべき存在は誰なのだろうか。そんなのは幼稚園生でもわかる。直接いじめを行った生徒である。それ以外には有り得ない。直接いじめていた生徒と、それに加担していた仲間と、消極的に同調していたクラスメートの順に悪い。基的に教師は悪くない。もちろん公に謝罪するのは教師だが、それは社会的に「未熟」な生徒のかわりに、クラスの監督者として、そして一人の大人として社会的責任をとっているだけである。最終的にいじめっこの生徒が責任をとらないのは、あくまで社会的な能力や責任感に欠けた子供として扱っているからであり、教師のほうが悪いからでは決してない。テレビや新聞の報道を観ていると、こういういじめ問題を考える際の大前提が共有されていないのではないかと

    いじめっこはどこに? - 狂童日報
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/11/01
    最後の一文以外は同意。コレ、安部政権が教育改革を進めるために、記者クラブに隔たった情報を流してるんじゃないかと僕は疑っているんだけど、これは陰謀説ですか?
  • 「格差社会」が流行する理由(2) - 狂童日報

    ②共有された「豊かな暮らし」モデルの解体 二つ目に考えられる原因としては、1990年代以降に「豊かな暮らし」に対するイメージが描きににくなってしまったことにある。 これは色々な例を取り上げることが可能だが、ここではゴルフの人気低下を取り上げてみよう。団塊の世代以上の人はやたらにゴルフが好きなのに、30代以下の人はほとんどゴルフをしない理由が最近なんとなくわかってきたが、ゴルフは「豊かな暮らしをしている」ことの一つの社会的な証明物なのである。ゴルフクラブは一式20万はするものであり、ゴルフコースは一回りすると1万円する。これは決して安くはないものの、平凡な人でも会社に勤めてコツコツためた貯金でそれなりに可能な範囲の趣味であると言う意味で、「豊かさ」の象徴としてうってつけのスポーツだった。ゴルフの場も、かつて日にとって「追いつけ追い越せ」の目標だった欧米で、イメージ的にもいかにも「高級」そ

    「格差社会」が流行する理由(2) - 狂童日報
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/04/03
    今の若い世代には、経済的成功が団塊の世代ほどのインセンティブにはならないというのは、その通りだと思う。僕もそうだし。格差固定しようが経済成長が止まろうが、楽しく暮らせれば問題なくね?と思う。
  • 少子化の原因について - 狂童日報

    少子化の原因について素人なりに考えてみたので、忘れないうちに書いておきたい。 日では少子化と「非婚化・晩婚化」は密接に関係しているらしいので、とりあえず一緒の問題ということにしておきたい。 (1) 生活の必要性がなくなった こういう当たり前のことを誰も指摘してない。「若者は金ないから結婚しない。だから就業機会を」という人もいるが、どうか。むしろ根的な問題は「生活上の必要性がない」「結婚するとむしろ経済的に苦しくなる」などなどだろう。昔の人が結婚するというのは、農業や商売などの家業を手伝ったり、家業をつぐ後継ぎを必要としたり、あるいはサラリーマン家庭なら夫の働いている間の家事を請け負ってくれたりということだった。つまり結婚すると明らかに生活が「楽になった」のである。 しかし、今は家を継ぐという意識は完全に減ったし、サラリーマンにとってのネックだった家事そのものの負担が格段に低下した。 こ

    少子化の原因について - 狂童日報
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