脱ホームレス、10年ぶりの家 札幌・雑誌販売でお金貯め2009年1月12日13時25分印刷ソーシャルブックマーク 新居でガスや水道の説明書を読む志村さん=11日、札幌市西区 札幌市で10年間ホームレスだった志村孝市(たかし)さん(48)が11日、新しい部屋で人生の新たな一歩を踏み出した。自立の助けとなったのは、大通駅地下ブースでの雑誌販売だった。 志村さんが市内の家を出たのは99年1月10日。ギャンブルによる借金で家賃を滞納し、勤め先の会社にもいられなくなった。居場所を探してたどり着いたのは札幌駅だった。 最初の1、2年は着の身着のまま徘徊(はいかい)。冬の夜は雪のない狸(たぬき)小路のアーケードを歩き回り、昼間に地下街などで体を休めた。3年目からは支援団体「北海道の労働と福祉を考える会」の協力で炊き出しや散髪、健康診断も受けるようになったが、収入は拾った雑誌などを売った分だけで満足に食事