タグ

ブックマーク / jp.ign.com (47)

  • Nintendo Switchが任天堂史上最も長く世代交代していないコンソールに ファミリーコンピュータの最長記録を破る

    Nintendo Switchが、ファミリーコンピュータの記録を破り、任天堂の家庭用コンソールとして最も長く世代交代していない機種となった。 VGCが伝えたとおり、Nintendo Switchは2024年7月11日時点で2687日間、次の世代に代わることなく現行機として販売され、ファミリーコンピュータの2686日間を上回った。ファミリーコンピュータはその後、スーパーファミコンに世代交代したが、Nintendo Switchの後継機が発売されるのはまだ先であるため、現行機が新記録を保持することになるだろう。 そのことは、来年にかけてNintendo Switchで『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』や『スーパー マリオパーティ ジャンボリー 』、『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』、『レイトン教授と蒸気の新世界』、『ドンキーコング リターンズ HD』、『メトロイドプライム4 ビヨンド』

    Nintendo Switchが任天堂史上最も長く世代交代していないコンソールに ファミリーコンピュータの最長記録を破る
  • 年下の女と若王子先生

    冬の海には特別な思い出が眠っている。それはかつてあった恋の思い出だ。 遠くで波の音が聞こえる。波の音を聞きながら踏みしめる海岸の湿ってどろりとした砂は、底に不愉快な感触を残す。ひとつぶひとつぶの砂粒に秘めた凍てつく冷たさがブーツの底と厚手の下越しにも伝わってくる。ひとりで訪れた冬のお台場の海に、なつかしい、と感じてから、そのなつかしさは果たして物なのだろうかと逡巡する。記憶の中にあるのは、はばたき市にある海の景色だから。 私をかつて助けてくれた彼に会うために私はベンチに座り、鞄から取り出したホワイトカラーのニンテンドー3DSLLに有線のイヤホンを差し込む。体には、『ときめきメモリアル Girl's Side 2nd Season』のソフトが差し込まれていた。 私が好きなのは年上の属性を持つキャラクターだ、昔から変わらない。当然、『ときめきメモリアル Girl's Side 2nd

    年下の女と若王子先生
  • 東京大学「ゲームの美学」講演レポート:ビデオゲームの外側「メタゲーミング」を知る

    2023年7月22日、東京大学ゲーム研究室(University of Tokyo Game Lab: UTGL)の第一回となるイベント「ゲームの美学」が東京大学の郷キャンパスで実施された。イベントは東京大学准教授の吉田寛氏、フランス出身アーティストのジェレミー・コルティアル氏、キュレーターの徳山由香氏の3人によって企画され、吉田氏による「メタゲーミング」の講演、およびジェレミー氏のアーティスト活動の紹介が行われた。どちらもビデオゲームのみならずプレイヤーに焦点を当てた内容であり、事前に予定していなかったにも関わらず講演後に許諾をいただいて記事化することができた。 こちらの記事では「メタゲーミング」について取り扱う。ジェレミー・コルティアル氏の講演に関する記事はこちら。 《ゲームを遊ぶ》から《ゲームで遊ぶ》へ――メタゲーミングの創造性 吉田氏の講演「メタゲーミングの創造性」はゲームをプ

    東京大学「ゲームの美学」講演レポート:ビデオゲームの外側「メタゲーミング」を知る
  • 『ピクミン4』をクリアして生まれた「ピクミンっていったいなんのゲームなんだろう?」という謎

    茂は「ピクミン」シリーズについて、「こんなに面白いのになぜもっと爆発的に売れないんだろう?」と思っていたという。爆発的に売れない理由に関しては、ひとつ心当たりがある。 筆者は『ピクミン3』からシリーズに入門したのだが、スタッフロールを見終えたあと「これってどういうゲームなんだろう?」と思ってしまった。そして『ピクミン4』をクリアしたあとも「ピクミンっていったい何を目指しているゲームなんだろう?」と考え込んでしまった。 『ピクミン4』に関してはNintendo Switchで発売されたわけで、過去作と比べればかなりの販売数が記録されると思われる。ファミ通.comによると国内パッケージ版のみで初週40万を越えており、DL版を含めればすでに国内で100万近くを売り上げている可能性もある。 今回は売れそうだとはいえ、「ピクミン」シリーズの“掴みどころのなさ”は、外から見ている人を誘う際に大

    『ピクミン4』をクリアして生まれた「ピクミンっていったいなんのゲームなんだろう?」という謎
  • バラク・オバマ元大統領、「スマブラ」ではキャプテン・ファルコン使いだったことが判明

    米国の元大統領であるバラク・オバマが、ホワイトハウスでもっともゲーマーに近い存在であることは以前から知られていた。しかし今回、彼のゲーマーとしてのプロフィールについて重要な情報が得られた。なんと、オバマは「大乱闘スマッシュブラザーズ」のキャプテン・ファルコン使いだったのだ。 「大乱闘スマッシュブラザーズ」のコミュニティオーガナイザーであるコーディ・ダニエルズは、ボランティアの「メイク・ア・ウィッシュ」を通じて2015年にオバマに会った。その際、2人はダニエルズの好きなNINTENDO 64の「大乱闘スマッシュブラザーズ」をプレイし、オバマはカートリッジにサインをして写真を撮ったという。 そして先週、ダニエルズは「メイク・ア・ウィッシュ」への資金集めのため、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』プレイヤーのダニエル・リー(Tafokints)とともにHustler Casinoのポーカー配信「M

    バラク・オバマ元大統領、「スマブラ」ではキャプテン・ファルコン使いだったことが判明
  • 実は「仕事や労働は楽しい」と教えてくれるゲーム、それが『デイヴ・ザ・ダイバー』

    仕事」という言葉を聞くとほとんどの人が嫌な顔をすると思いますが、実は楽しい側面もあるのです。幼い子供はどんぐりやダンゴムシを集めるといった採取の労働を誰にも言われず行いますし、大人も仕事みたいなゲームを黙々とプレイしたりするわけです。 2023年6月28日よりSteamで正式版が配信された『デイヴ・ザ・ダイバー』は、そんな「仕事や労働の楽しさ」を教えてくれるゲームです。ユーザーレビューは圧倒的好評、ソロプレイ専用なのに同時接続は9万越え、売り上げはすでに100万突破と大人気といえる作品でしょう。なお、Nintendo Switch版も年内に配信予定です。 作をたとえるならば、色とりどりの寿司が自分の眼の前に流れてくるようなゲームです。もっとも、その寿司を用意するのは自分の仕事なのですが。 ダイビング、寿司屋経営、畑仕事、ミニゲームと盛りだくさんすぎる日々 作の主人公は、ふとっちょの

    実は「仕事や労働は楽しい」と教えてくれるゲーム、それが『デイヴ・ザ・ダイバー』
  • アートゲーム修羅の国ドイツで展開されるビデオゲーム生物多様性の世界「A MAZE 2023」

    当たり前のように目にする環境は、膨大な生物たちが相互に関係しあうことで形作られている。数知れない動物や植物のほか、菌類や微生物らが関係しあう生物多様性によって地球環境はできあがっている。その事実を無視し目先の利益を求め環境を変えてしまえば、それは多様性を失う貧しい環境へ導く。 生物多様性、それはビデオゲームのクリエイティブも変わらないかもしれない。当たり前のように目にする「スーパーマリオ」シリーズのような有名タイトルの周辺には、さまざまなアプローチで開発された膨大なタイトルの歴史的な集積がある。膨大なタイトルたちのゲームデザインが影響しあうことで今日のビデオゲームが形作られている。 ひとつ “影響しあう”例を挙げよう。「アンチャーテッド」シリーズのクリエイターのひとり、リチャード・ルマルシャンは同シリーズの物語表現の影響に『The Graveyard』や『Passage』を挙げている。冒険

    アートゲーム修羅の国ドイツで展開されるビデオゲーム生物多様性の世界「A MAZE 2023」
  • AI搭載版『ポートピア連続殺人事件』が4月24日にSteamで無料配信決定、『THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』として名作ADVが蘇る スクエニAI部に経緯を訊いた

    スクウェア・エニックスは、堀井雄二氏が手掛けた『ポートピア連続殺人事件』を題材に、先端AI技術を搭載したテックプレビュー『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』を2023年4月24日にSteamにて無料配信すると発表した。また公式サイトをオープンしている。 AIの一分野である自然言語処理(NLP)の技術を使った「NLPアドベンチャー」と銘打っており、日英の言語に対応している。 「THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」とは 『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』(以下、THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE)は、『ドラゴンクエスト』シリーズで知られる堀井雄二氏が手掛けたADV

    AI搭載版『ポートピア連続殺人事件』が4月24日にSteamで無料配信決定、『THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』として名作ADVが蘇る スクエニAI部に経緯を訊いた
  • 「ゲーム条例」に関する書籍『ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか』が発売 問題を追ってきた記者によるノンフィクション

    香川県のいわゆる「ゲーム条例」について取り扱った書籍『ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか』が2023年4月14日に発売となった。Amazonでの価格は1892円(税込)だ。 おはようございます。 『#ルポゲーム条例』、早いところではきょうから書店の店頭に並び始めると思います。 情報公開請求で、あの不自然なパブコメについて報じてから丸3年。書籍化を支えてくれた全ての人に感謝です🥹 皆さんの感想をお待ちしています! https://t.co/tBpk824lJF — 山下洋平 / TV報道記者 (@y0he1_yamash) April 13, 2023 書籍『ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか』は、ゲーム条例について追ってきた記者・山下洋平によるノンフィクションだ。書籍はこの条例の不透明な制定過程や科学的根拠に疑問を抱いた記者が真相に迫り、地方から民主主義のあり方を問う

    「ゲーム条例」に関する書籍『ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか』が発売 問題を追ってきた記者によるノンフィクション
  • 「データ容量」で読み解くビデオゲーム史:40年間で530万倍にも増加したデータ容量、その時代ごとの特徴を整理する

    ビデオゲームが必要とするデータ容量は、年を追うごとに増加しています。『Call of Duty』シリーズといったAAAタイトルともなると、100GBを超えるものも珍しくありません。ゲーミングPCや現世代機は、大容量(PS5・Xbox Sereis Xの場合で1TB)のストレージを備えていますが、ある程度まとまった数のゲームをインストールしようとすると、すぐに一杯になってしまいます。 今回は、「データ容量」に注目して、ビデオゲーム歴史を整理します。データ容量がどのように増大してきたか、そして時代ごとにどういった特徴があるかを示します。 この記事では、1980年代初頭から現代(2023年)までを、「ROMカセット期」「光学ディスクメディア期」「ダウンロード販売期」の3つに区分します。ただし、3つの時代ははっきりと区分できるものではなく、以下の図で示す通り、互いにオーバーラップがあります。

    「データ容量」で読み解くビデオゲーム史:40年間で530万倍にも増加したデータ容量、その時代ごとの特徴を整理する
  • 『雨を告げる漂流団地』レビュー:おそらく団地映画、最後の傑作

    稿は2022年9月16日よりNetflixで全世界配信&全国ロードショーとなる長編アニメ映画『雨を告げる漂流団地』のレビューです。 『雨を告げる漂流団地』はおそらく日の団地をモチーフとした映画で最後の傑作となるアニメである。決して大仰に言っているわけじゃない。そもそもの団地自体がいま日各地で建て替えや取り壊しが続いており、団地の時代が終わり始めているからだ。 団地は戦後の住宅難を解消するための施策であると同時に、新たなライフスタイルの象徴でもあった。団地の誕生によって家族の形からある種の社会の形まで変わったことは、各時代のフィクションなどからうかがえる。しかし近年は老朽化などに伴い、各地で建て替えなど今後を問われる状況にある。 そんな消えゆく団地の時代を、作はなんとストレートな冒険映画に仕上げているのだ。『陽なたのアオシグレ』(2013年)や『ペンギン・ハイウェイ』(2018年)の

    『雨を告げる漂流団地』レビュー:おそらく団地映画、最後の傑作
  • 『Cult of the Lamb』を遊んで考える「もはや“ローグライト”は再定義しなければならないのでは?」という疑問

    昨今のインディーゲームでは「ローグライト」というジャンルが流行っている。このジャンルの人気はかなりのもので、筆者がたまたま遊んでいた『Cult of the Lamb』もその作品に該当する。 『Cult of the Lamb』は、うんこを拾いまくり信者を生贄にしまくるカルト教団経営シムと、入るたびに構造が変わるダンジョンに挑むローグライト・アクションの要素を兼ね備えた作品だ。乱暴にいえば「きたないどうぶつの森」といった内容で、2022年8月18日にリリースされわずか数日で100万を突破した人気タイトルだ。 作はIGN JAPANのレビューで8点を記録しており、確かに楽しいゲームだ。しかし、遊んでいると「ローグライトってなんだ?」とばかり考え込んでしまう内容でもある。 そもそも「ローグライト」というジャンルは流行しているものの、かなり曖昧な言葉だ。定義がゆるいだけでなく、“同じジャンル

    『Cult of the Lamb』を遊んで考える「もはや“ローグライト”は再定義しなければならないのでは?」という疑問
  • 『ELDEN RING』初心者向けガイド!チュートリアルだけでは分からない基礎と応用、最初は困惑するダクソ由来のシステム解説から見逃しがちな要素までTIPS20選

    『ELDEN RING』はフロム・ソフトウェアの死にゲー史上、最も親切な作りで間口が広いことは確かですが、これまでの積み重ねから引き継いだものが多い分チュートリアルだけでは汲み取れきれていない要素が少なくありません。そのため、過去にダークソウルシリーズをプレイしていないと分かりづらいシステムや習わしが存在します。この記事ではダークソウルシリーズファンの筆者が、基礎的なことから単純に知っておくと便利なことや見逃しがちな要素も加え、冒険を快適にする20のTIPSを紹介していきます。 最初はどの素性(クラス)を選ぶべき? 独特なレベルアップの仕様について おすすめのステータス割り振り方針 両手持ちは火力が上がる以外にも大きな利点がある 盾でガードしてもダメージをらってしまうとき 武器に戦技を付与する戦灰が一向に使えない場合 霊体を喚べる遺灰を入手したが、召喚方法がわからないとき 遺灰(霊体)を

    『ELDEN RING』初心者向けガイド!チュートリアルだけでは分からない基礎と応用、最初は困惑するダクソ由来のシステム解説から見逃しがちな要素までTIPS20選
  • 日本の文化的植民地となった昭和66年のアメリカを描く中国産ゲーム『昭和米国物語』が発表!

    『Dying: 1983』や『DYING: Reborn』を手掛けた中国の開発スタジオNEKCOM Gamesによる新作RPG『昭和米国物語(Showa American Story)』が発表された。プラットフォームはPS4/PS5/PC。 舞台は昭和66年のアメリカで、強大な経済力を手にした日文化的植民地となっている。言うまでもなく架空の設定だが、日経済がピークを迎えていた昭和末期、多くのアメリカ人が恐れていたような実態がもしも当に起きていれば、というような設定と言えるだろう。鯉のぼりや招きに地蔵、それからラムネのような飲み物といった日的な要素で彩られたアメリカ。自由の女神が着物を身に纏ってしまう「if」の世界線は日人にとっても感慨深いものがありそうだ。 だが、作はそんな世界設定を真面目に描くというよりも、B級映画のような雰囲気だ。この世界には10年ほど前からゾンビや化け

    日本の文化的植民地となった昭和66年のアメリカを描く中国産ゲーム『昭和米国物語』が発表!
  • ゲームデザインの美しさに惚れぼれする硬派なアクションパズル『ElecHead』レビュー

    2021年10月、高橋生(NamaTakahashi)氏が開発したインディーゲーム『ElecHead』がSteamで配信されるやいなや一部のゲーマーの間で話題を呼んだ。作はTGS2016のアマチュア部門で優秀賞を獲得してから5年に渡って開発が続けられたという開発背景もあるものの、話題の要因はそれ以上に質実剛健なアクションパズルであることだろう。 一方で、作はネタバレになるような要素がないのに「多くは語らないのでとにかくプレイしてみてほしい」とか「ゲーム開発者から非常に称賛されるゲーム」という他のゲームではあまり見かけない評判も続出している。おそらくそれは作が見た目以上におもしろさを伝達するのが難しいゲームだからなのであろう。その評判の原因を探るため、少し踏み込んだレビューをお届けしたい。 簡単操作の2Dアクションパズル 作のジャンルは2Dのアクションパズルで、パズルプラットフォーム

    ゲームデザインの美しさに惚れぼれする硬派なアクションパズル『ElecHead』レビュー
  • KONAMIの「BEMANI特許」とは何だったのか 失効から3年のいま振り返る、近代音楽ゲームの基本特許

    BEMANI特許(あるいはビートマニア特許)と俗称される特許がある。KONAMI(現・コナミアミューズメント)が1997年にリリースし、音楽ゲームブームの基礎となった「beatmania」の基システムを請求、KONAMIがBEMANIブランドで展開する音楽ゲームビジネスの柱の一つとなっていた、日国特許第2922509号のことだ。 この特許は1998年7月31日に出願、1999年4月に登録。日の特許の権利期間は出願から最長で20年間と定められており、2018年7月31日をもって失効している。 BEMANI特許は音楽ゲーム分野の工業所有権(産業財産権とも。特許権、実用新案権、商標権、意匠権の総称)の代表格であり、これまでの約20年間にわたり、ゲームファン界隈の巷間でたびたび語り草となってきた。 しかし、特許の権利範囲はしばしば誤解され、不十分な理解に基づいた語りが多く展開されてきた実情

    KONAMIの「BEMANI特許」とは何だったのか 失効から3年のいま振り返る、近代音楽ゲームの基本特許
  • 『有翼のフロイライン Wing of Darkness』レビュー、もしかしたら良作になれたかもしれない

    『有翼のフロイライン Wing of Darkness』のレビューをする前に、まずはゲームレビューにおける困難の見解を述べる。ゲームレビューは偏った視点の意見にならないよう「ゲームの紹介」、「良いところ」、「悪いところ」、「まとめ」という流れにするのだが、かえって「悪い点がまったくないゲーム」と「良い点がまったくないゲーム」の二種類が難しく、特に後者のゲームを担当する際は慎重にレビューをしなければいけない。 つまるところ、作は後者だ。最初にプレイしたときはあまりの品質に面らって言葉を失ってしまったし、クリア後に怒りが湧いて冷静さを失った。一方で、ゲームを何周もプレイしていると「もしかしてこのゲーム来の意図はこういうもので、ここを調整すれば面白くなるんじゃないか」と思うこともあったが、それは筆者の想像に過ぎない。記事では「有翼のフロイライン」がどういったゲームなのかを紹介すると同時

    『有翼のフロイライン Wing of Darkness』レビュー、もしかしたら良作になれたかもしれない
  • 宮本茂の下で働いた32年間――「スターフォックス」や「F-ZERO」の今村孝矢が任天堂時代を振り返るロングインタビュー

    32年間を経て、今村孝矢さんは任天堂を退社した。「スターフォックス」、「F-ZERO」、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』など、今となってはゲームの古典と言える傑作の数々に携わっていた今村さんの退社は、自身のツイートをきっかけに世界中のゲーマーの間で話題となった。今後は大阪国際工科専門職大学でCGアニメーションを含むデジタルコンテンツを教えつつ、フリーランスでも活動を続けると言う。 今村さんの今後の活躍について別のインタビュー記事で詳しく聞いているのでぜひチェックしてほしいが、インタビューでは任天堂時代を振り返ってもらった。 今村孝矢さん。 32年間という、筆者にはおよそ想像もできないほど長い間をどのように振り返るのかを尋ねた。今村さんはしばらく考えてから、このように答えた。 「思えば、ずっと宮さんの下で働いた32年間でしたね」と。 マリオやゼルダの生みの親として知られる宮茂さんが20

    宮本茂の下で働いた32年間――「スターフォックス」や「F-ZERO」の今村孝矢が任天堂時代を振り返るロングインタビュー
  • Nintendo Switchで「強引移植」が増えつつある?人気ゲーム機の光に付随する“影”

    Nintendo Switchの販売台数は2020年12月末時点で7987万台を越えており、大ヒットしたWiiを超える勢いを持っている。今後もさらなる展開が行われることを考えると、いまのNintendo Switchはかなり脂が乗っている状態といえるだろう。 ゲーム機が売れればソフトも売れる。少し古いゲームだとしても改めてNintendo Switchで出せば売れるし、インディーゲームを手軽に遊ぶハードとしても人気があるわけで、多くの作品がこのハードにやって来ているわけだ。 2021年2月、PCで展開されている『リーガルダンジョン』というインディーゲームがNintendo Switchに移植された。作は警察官として捜査書類を読み、犯罪者を検挙するため意見書を作るアドベンチャーゲームだ。 文字を読んで推理をしていくゲームなので人を選ぶようだが、嗜好に合う人からは評価されている作品である。ゆ

    Nintendo Switchで「強引移植」が増えつつある?人気ゲーム機の光に付随する“影”
  • スイッチ版『スーパーマリオ 3Dワールド』から学ぶ「約7年前のゲームをおもしろくする職人芸」―― あるいは「文章化しにくいおもしろさの問題」

    「ほとんど同じゲームを遊んだはずなのに、得られた体験がかなり違う」という経験をしたことはあるだろうか。私の場合、2021年2月12日にNintendo Switchで発売された『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』がそれにあたる。 作は2013年11月にWii Uで発売された『スーパーマリオ 3Dワールド』に新モード「フューリーワールド」などの要素を追加して移植した作品だ。にも関わらず軒並み高評価で(IGNでは7点だが9点以上をつけるメディアも多い)、約7年前のゲームなのに受け入れられている。 古いゲームなのに陳腐化しない理由は複数あり、ひとつは作が特殊な作品かつ後継作が出ていないから。そしてもうひとつ重要なのが、Switch版には実は職人芸ともいえる小さな差が仕込まれており、それが大きなおもしろさを生んでいるのだ。 Wii U版は投げ出したのに、なぜか楽しくクリアで

    スイッチ版『スーパーマリオ 3Dワールド』から学ぶ「約7年前のゲームをおもしろくする職人芸」―― あるいは「文章化しにくいおもしろさの問題」