鶏肉にまぶすと、サクサクの唐揚げが、フライパンで焼いて作れてしまう粉末状の調味料『揚げずにからあげ』という商品がある。最近はこれのとんかつバージョンである『揚げずにとんカツ』も登場し、揚げ物業界に旋風を巻き起こしているのだが、そもそも何で、揚げ物を焼くだけで作れてしまうのか。 商品を販売しているヒガシマル醤油株式会社の担当者に、その仕組みを聞いてみた。 そもそも、「焼く」と「揚げる」は何が違うのか。調べてみると、最も違うのは、調理温度。フライパンの上で加熱する「焼き」に比べて、150~180度の油の中にどっぷり浸ける「揚げ」は、食材全体の温度が一気に高くなる。 調理の温度が高いと、食材の中の水分の蒸発量が増える。揚げ物をしたときに、油の中でシュワシュワ泡立つのは、水分が蒸発して水蒸気になり、食材から逃げているからである。 水分が逃げることで、揚げ物独特のサクッとした食感になる。 『揚げずに