にっぽん新名産 日本の地方にはまだまだ魅力がある。でも、地方にいると、その良さに気付けなかったり、どう磨けばいいのかわからなくなる。そんな地方の“原石”を地元の英知を結集して磨き上げ、外部の力を借りて魅力を引き出した事例を紹介。地方の隠れた資産や原石をどう磨けば全国や世界で愛される商品になるのか。その秘訣を事例とともに紹介する。 バックナンバー一覧 阿部産業の高級スリッパ「KINUHAKI」。日本の生活文化の中で育まれた美しい所作をイメージし「たたむ、仕舞う、携える」をテーマに、米沢織り職人が織り上げた袴地でつくられている 今、「2万円の最高級スリッパ」に注文が殺到している。注文主は、高級旅館・ホテル、美術館など。もちろん個人の顧客もいる。数ヵ月待ちの商品もあるが、「それでもかまわない」と待つ人が少なくない。 このスリッパを作っているのが、山形県河北町にある阿部産業だ。 河北町は山形県のほ