近年、温水洗浄便座の使用がさまざまな肛門疾患と関連することが指摘されており、肛門失禁を誘引することも報告されている(J Anus Rectum Colon 2021; 5: 268-273)。しかし、どのような洗浄方法が肛門疾患の重症化に関連するかについては明らかでない。亀田総合病院(千葉県)消化器外科部長の角田明良氏は、肛門失禁患者の温水洗浄便座の使用中止前後における重症度の変化と温水洗浄便座の使用実態との関連性について検討。1日2回以上の使用が肛門失禁の重症化原因となる可能性があることを、第77回日本大腸肛門病学会(10月14~15日)で発表した(関連記事「温水洗浄便座が肛門疾患の原因に?」)。