国立民族学博物館(民博、大阪府吹田市)は、欧米やアジアなど約10か国・地域の約20研究機関と連携し、アメリカ先住民のホピ族など各地の民族の道具や芸能、伝承などをデータベース化した仮想の人類学博物館を設ける。将来的に資料数が、世界に例のない100万件を超える見通しで、2016年度にもインターネットで一部公開を始める。 米・北アリゾナ博物館、台湾・順益台湾原住民博物館、ロシア民族学博物館などが協力。世界屈指の約41万件の資料を持つ民博が核となり、ネットで世界中から閲覧でき、関連情報や意見を書き込めるシステムを構築する。 データベース化する内容は共同研究を進め、生活具や儀礼具の場合、形や材質、どう使ったかの記録、使用法の映像やインタビューなども盛り込む。基本情報は日本語や欧米語だけでなく、それぞれの民族の言語でも提供する。 今年度、文部科学省の予算約3000万円が付き、民博が所蔵する南太平洋の島