ぼくは広告に携わりながら、2000年頃からメディアの未来をずっと考えてきた人間だ。どうやらデジタル化で、これまでと同じやり方では済まなくなってきそうだし、しかもそれはこれまでのメディア界にとって危機になりそうな予感がしていたからだ。 2000年代後半に、予感していた危機は現実のものとなった。だがその危機はデジタルが直接もたらしたのではなく、リーマンショックという思わぬ方向からやって来たものだった。08年から09年にかけて広告費が急減し、メディア界は大混乱となった。さらに2011年の東日本大震災は、人びとの、そしてメディア界の基本的な"気分"を大きく変えてしまった。変化した気分の受皿として、結果的にインターネットが機能していった。今年になって震災の混乱からようやく立ち直ってきた。だがどうもメディア界はこれまでの姿を取り戻すのではなく、新しい姿に向かって再構成しはじめているように思える。
いいね!でお腹はふくれない。 「いいね!」は、インターネット界のハイファイブと言えるでしょう。気に入ったものに気軽に「いいね!」するのはもはや日常茶飯事。いつものことです。しかし、「いいね!」は時に不適切であり残酷なこともあるのです。デジタル面のサポートではなんの力にもならないことがあるから...。 シンガポールの広告代理店が制作した社会問題救済に関する広告がこのポスター。「いいね!では救えない」というキャッチコピーと、周りを取り囲むあの親指ポーズが全てを物語っています。(※親指ポーズはPhotoshop加工で写真に加えられたもの。)TwitterやFacebookでのポストやRetweet、いいね!によって状況を伝えること/知ることは、救済への大切な1歩であることは間違いないでしょう。しかし、それはあくまでも救済「へ」の1歩であって、救済そのものではないということです。いいね!だけでは救
タイのバンコク(Bangkok)にあるショッピングモールでスマートフォンに見入る友人同士のグループ(2013年3月19日撮影)。(c)AFP/Nicolas ASFOURI 【7月2日 AFP】メール受信やフェイスブック(Facebook)、ツイッター(Twitter)の投稿がないか、2、3分おきにスマートフォン(多機能電話)をチェックするのにうんざりしていませんか?デート中に相手と話すよりも、携帯端末を眺めている時間のほうが長くありませんか?デジタル版燃え尽き症候群の一歩手前ではないですか? 心配ご無用。IT中毒からの「デトックス」(解毒)を試みる人たちのために、さまざまな方法が登場している。 「みんな年がら年中、どこでも、どんな格好でもネットをやっている。ベッドに寝っ転がったり、レストランから待合室まで」というのは、フランスの統計調査会社イプソス(Ipsos)のディレクターで関連書籍の
今回から、筆者が2009年から全国各地で、青少年を対象に実施している「ネット関係インタビュー」の内容を報告する。 筆者は、公立中学校に勤務していた2006年ころから、勤務地の大阪府寝屋川市近辺で、ネット問題に関するインタビューを断続的に実施してきた。教育行政に携わるようになった2009年からは実施対象を全国に広げた。最初は小中学生が対象だったが、最近は高校生や大学生まで対象を広げている。 時代の変遷に応じて、インタビューで聞かれる内容は変化してきたが、特にここ半年のスマホにかかわる内容を報告する。インタビューでは、特殊で深刻な事例を記載し、そこから今後の課題や対策の方向性を探って論考する方針で進めてきた。 この連載は、小学校高学年から中高校生のスマホの利用について様々な課題と解決策を考えていくものだが、昨今の大学生の生の声を聴くにつれ、小中高生の将来の姿である大学生を見据えた論考が必要だと
アメリカはタリバン復権を後押しし、アフガニスタンの民意もそれを支えた 民主化が失敗した理由は何か。これからどうなるのか【アフガン報告】6回続きの(3)
1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。 相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記 国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす! バックナンバー一覧 「葉っぱビジネス」の上勝町の隣にも? 悪条件に屈せず地域を自力で活性化する町 悪条件に屈することなく、地域を自力で活性化させている自治体が全国にいくつか存在する。その代表的な存在の1つが、前回紹介した「葉っぱ
〈 この連載・企画は… 〉 「貝印 × colocal ものづくりビジネスの未来モデルを訪ねて。」は、 日本国内、あるいはときに海外の、ものづくりに関わる未来型ビジネスモデルを展開する現場を訪ねていきます。 editor profile Tetra Tanizaki 谷崎テトラ たにざき・てとら●アースラジオ構成作家。音楽プロデューサー。ワールドシフトネットワークジャパン代表理事。環境・平和・社会貢献・フェアトレードなどをテーマにしたTV、ラジオ番組、出版を企画・構成するかたわら、新しい価値観(パラダイムシフト)や、持続可能な社会の転換(ワールドシフト)の 発信者&コーディネーターとして活動中。リオ+20など国際会議のNGO参加・運営・社会提言に関わるなど、持続可能な社会システムに関して深い知見を持つ。http://www.kanatamusic.com/tetra/ photograph
友人が妊娠し、誰の目にも明らかなレベルでおなかも出ているのだが、どうやら予想していたほど席を譲ってもらえないらしい。若くて健康だし、立っているのがとてもつらいってほどではないらしいのだが、話したことを書いてみる。 まず、妊婦に気づかないケースだ。恥ずかしながら、僕は彼女と話をするまで、電車に妊婦がいるということをそれほど想定してこなかった。他人のお腹の大きさなんて普段あまり気にしておらず、爆乳ギャルには一瞬で気づくが、妊婦には気づかないのがむしろ一般的なんじゃないかと思う。 また、座っていると、立っているときよりもさらに他の客に興味がなくなる。寝るか読書かスマホかみたいな状態では、目の前に大きなお腹があってもそれは気づかない。 次に、そもそも僕は、座るためにがんばっている。他人を押し退けて空席を目指すのではなく、座りやすい駅に住み、比較的空いている電車を選んで乗っている。電車を1本見送るこ
マルハニチロホールディングスは2013年6月27日に同社公式サイトにおいて、コンビニエンスストアの利用実態に関する調査結果を公開した。その内容によると週一以上でコンビニを利用する20歳-59歳の男女で構成される調査対象母集団においては、コンビニでの買い物額は500円台と1000円台前半が多いことが分かった。平均額は800円近くとなっている。属性別では既婚女性の額がもっとも高く、未婚女性と比べて150円以上もの差が出ている(【発表リリース、PDF:コンビニエンスストア利用実態調査2013】)。 コンビニでの買い物額、多回答は500円台と1000円台前半 今調査の調査要件や調査対象母集団構成については先行する記事【コンビニで最初に足を運ぶのは? 雑誌コーナー、お弁当では無く…】を参考のこと。 今調査対象母集団に対し、コンビニで買い物をする場合、1回あたりどれ位の額を使うかについて聞いたところ、
New Teaser for film: http://youtu.be/aJjeo2Br2AY First official teaser for "In Saturn's Rings", a giant screen space film for IMAX®, giant screen and fulldome theaters distributed by BIG & Digital, coming spring 2014. To watch in 4K, choose "original" under quality settings (you need a fast computer and a 4K monitor to view it full rez). http://www.insaturnsrings.com/ https://www.facebook.com/i
今回は、7月1日、面白法人カヤック・コーポレートサイトのリニューアルと同時に行われた、新CI(ロゴ)について、佐々木智也と山下大介に話を伺いました。 ― 創業15周年のマイルストーンとも呼ぶべき新たなデザインは、ちょっぴりかわいいですね。 山下 実はこれまでの面白法人カヤックでは、企業の顔とも言えるCIは「なんとなくできていて、なんとなく勝手に一人歩きしていた」という感じで、各自が勝手に少しずつ変えてしまうという、なんともゆるい使われ方がされていました。 佐々木 カヤックらしいと言えばらしいことなのかもしれませんが(笑)。ですが、今回のリニューアルはけっこう本気で行いました。違っています。曖昧で自由な面白さの向こう側にある新たなステージへと進もうという決意もあります。新CIのポイントは3点あります。 ― では順番にお聞きしていきますね。 3本目のオールをカスタマイズできる ― まず1番目の
柳澤 大輔 面白法人カヤック代表取締役 1998年、学生時代の友人と共に面白法人カヤックを設立。数千~数万人規模のネットサービスを幅広く展開。ユニークな人事制度や、ワークスタイルなど、制度面も実験中。 この著者の記事を見る
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 6月30日にエジプトで発生した大規模デモの行方に注目が集まっている。チュニジアを起点に広がった民主化要求運動はエジプトにも波及し、2011年2月には29年にわたって独裁体制を敷いてきたムバラク政権を崩壊に追いやった。2012年6月には初の自由選挙でモルシ氏が大統領に就任したが、公約のほとんどを実現しないばかりか独裁色を強めたため、国民の不満がくすぶっている。 エジプトで活躍する友人のジャーナリストに連絡を取ってみた。彼曰く、日本人が多く住む「ザマレク地区」は普段デモとは無縁の高級住宅街だが、それでも今回ばかりは緊張感が漂っているという。現地の日本人学校は一連のデモで安全確保が難しいと判断し、6月30日、7月1日、7月2日と3日連続で臨時休校の
日経ビジネスの7月1日号で「年収1000万円世帯の憂鬱」という特集を組んだ。世帯年収が1000万円前後の家庭を取材していく中で分かったのは、彼らの多くが家計に不安を抱えていることだった。 サラリーマン社会の「勝ち組」ととらえられることも多い層だが、イメージされるほど彼らは余裕を持って生活しているわけではない。むしろ、老後の資金や教育費を捻出するために、節約にひた走ろうとしている。記事ではそんな彼らの姿を紹介した。 今回の特集を組むに当たり、日経ビジネスは年収1000万円層の心理をより定量的に知るためにアンケートを実施した。年収1000万円クラスの求人を主に取り扱う転職サイト「ビズリーチ」の協力を得て、同サービスの会員に消費意欲などを聞き取った。 特集の中では紙幅の関係もあり、世帯年収が850万~1250万円未満の約600人の回答結果だけに絞って結果を掲載した。だが、実はアンケート自体は単独
この50年、ベッドの中で朝日を浴びたことは一度もない。 ──トーマス・ジェファーソン(第3代アメリカ合衆国大統領) Dumb Little Man:朝日がまだ昇りきる前、ごく選ばれた人たちだけが、まどろみから身を起こし、新しい一日に向かって歩き出します。この選ばれた人々は、暖かいベッドから抜け出せない私たち凡人に比べ、はるかに多くのことを成し遂げます。 朝を支配する鉄人とはどんな人たちでしょうか? 理論上は、朝の4時に起きようと11時に起きようと生産性は変わりません。重要なのは、頭と体に十分な休息を与える時間である睡眠の質です。 こうした早起きの鉄人、生産性の申し子たちは世界を違う視点で見ています。彼らにとって朝の時間は稼ぎどきなのです。毎朝、目的意識とともに目覚め、確信とともに行動し、容赦なく達成していきます。 では、彼らはどのようにして毎朝ベットから抜け出しているのでしょうか? 1.
――『GLOW』と言えば、「40代女子」というコピーを打ち立てたことを、まず思い浮かべます。40代が女子かどうかは、論争を巻き起こしている感もありますが、そもそも打ち出してみようと思い立ったきっかけはなんですか? 最初は、2003年に創刊した30代向けのファッション誌『InRed』で、「30代女子」と言い始めたのがきっかけです。 当時は「30代」と、堂々と表紙に年齢をうたう雑誌はありませんでした。みんな、年齢を出してはいけないと思っていたんでしょう。なぜなら、年齢を重ねた女性はイメージが悪いとされていましたから。 実際、誌面を見ても、若いモデルたちが載っている。それを見た30代の読者は、「大人といっても、しょせんは20代後半か……」という気持ちになるという状況でしたね(笑)。 「かわいく見られたい」なんて思ってない! そんなときに『InRed』で「30代女子」という言葉を使ったら、とっても
【ニューヨーク=畑中徹】コンサートホールで使われる高級ピアノなどで知られる楽器メーカー「スタインウェイ・ミュージカル・インスツルメンツ」(SMI)は1日、米投資ファンドのコールバーグへの身売りで合意した、と発表した。総額は4億3800万ドル(約440億円)。 買収の手続きは9月末までに完了する。買収後は、非上場会社となり、コールバーグのもとで事業再建をめざす。非上場化により、株主の意向に左右されずに経営改革をめざしていく。 SMIの傘下には、高級ピアノで有名な1853年創業の「スタインウェイ・アンド・サンズ」がある。SMIはこのほか、トランペットやサックスといった楽器の製造や販売も手がけている。とくにピアノは、ビリー・ジョエルやハリー・コニック・ジュニアなど、愛用するアーティストが多いことで知られる。 最新トップニュース
6日発売の「クォーターパウンダー ゴールドリング」13日発売の「クォーターパウンダー ブラックダイヤモンド」20日発売の「クォーターパウンダー ルビースパーク」 日本マクドナルドは2日、1個1千円のハンバーガー「クォーターパウンダー ジュエリー」シリーズ(3種類)を1日限定で売ると発表した。同社のハンバーガーとしては最も高額で、1日限定商品を出すのは初めて。今月6日から種類を変えながら3週連続で土曜日に発売する。 3種類とも、通常の2・5倍の大きさのビーフパティを主役に、えりすぐりの高級食材を加えたという。 第1弾は「クォーターパウンダー ゴールドリング」(6日発売)。黄金色のパイナップルとチーズ、スモーキーな厚切りベーコンを、さくっとした食感の特製パンではさんだ。 続きを読む最新トップニュースこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方
7月いっぱいで取り壊される大清水多賀の本館=12日、盛岡市清水町大正時代の大清水多賀本館=大清水多賀提供 【田渕紫織】岩手県盛岡市清水町の老舗(しにせ)料亭「大清水多賀(おおしみずたが)」が7月いっぱいで140年の歴史に幕を下ろす。不況や接待の自粛、相続税の負担などが理由で、建物は取り壊され、跡地にはマンションが建つ予定だ。今夏が最後になる土用のうしの日前後には、名物のウナギのかば焼きで常連客をもてなす。 大清水多賀は明治5(1872)年創業。はじめは近くの北上川でとれた川魚料理を出し、今ではウナギのかば焼きが名物料理となっている。建物はヒノキ造り2階建てで、庭と合わせた敷地面積は約1300坪。 ■跡地はマンションに 多賀によると、建物などは2007年に放送された、盛岡の老舗旅館を舞台にしたNHKの連続テレビ小説「どんど晴れ」のモデルにもなった。178畳の大広間から見える日本庭園は、
【鍛治信太郎】藤原定家の日記「明月記」に登場する約1千年前の超新星爆発が「ゆがんだ爆発」だったことが、日本のX線天文衛星「すざく」の観測でわかった。この超新星は明るさが一定とされるタイプで、宇宙の年齢などを推定するのに使われている。ゆがみがあれば向きによって明るさにばらつきが出るため、宇宙年齢の見直しにつながる可能性がある。 この星は1006年5月ごろに現れた「SN1006」。極めて明るく見えたとされ、日本や中国などに多くの記録がある。明月記には「夜半、おおかみ座の方向に大客星(明るい超新星)が現れ、火星のようだった」と記されている。京都大などのチームは、星の残骸をすざくを使ってX線で観測。爆発の衝撃波はきれいな円形に広がっていたが、星の内部にあったケイ素や鉄などの重い元素については、偏って飛び散っていたことがわかった。 この種の超新星はどこから見ても明るさが一定という前提で地球からの
任天堂と大日本印刷は今秋から、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに児童書の電子書籍の配信を始める。国内で1154万台を販売している人気ゲーム機を通して子どものころから電子書籍に親しんでもらい、市場の拡大を目指す。 大日本印刷が3DS向けに児童書専門の電子書店を立ち上げ、任天堂の課金システムを使って購入する仕組み。購入した電子書籍は無料アプリで読むことができる。ファンタジーやおとぎ話などを中心に、まずは約300タイトルを販売する。価格は「紙よりもやや安い程度を想定している」(大日本印刷)という。 電子書籍の購入はスマートフォンやタブレット端末などに限られていた。また、既存の電子書店は成人向けコンテンツが多かった。 そこで、子どもに人気がある3DS向けに児童書専門の電子書店を設けることにした。大日本印刷によると、2012年度の国内電子書籍市場は約720億円。任天堂の据え置き型ゲーム
中古物件を購入して、自分の好きなデザインやライフスタイルに合わせた間取りで再生する。リノベーションで好みの住まいをつくることは、出費の節約や地球環境への負担の軽減とも実は結びつく。数々の集合住宅、公共建築の再生を手がけてきたリファイニング建築のリーダー、青木茂に話を聞いた。 青木 茂 建築家、博士(東京大学工学) 1948年、大分県出身。首都大学東京特任教授、青木茂建築工房主宰を兼任。2012年日本建築防災協会・耐震改修貢献者理事長賞を受賞、翌2013年同協会・耐震改修優秀建築賞を故黒川紀章が手がけた「浜松サーラ」(静岡県浜松市)の再生建築で受賞したほか、受賞歴多数。著書『長寿命建築へ』『住む人のための建てもの再生』『REFINING CITY × SMART CITY』など。 「私が社会に出た1970年代は、建築や都市計画を生物の『新陳代謝』になぞらえたメタボリズム運動の成熟期で、新
1984年、福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員。専攻は社会学。学術誌のほか、「文藝春秋」「AERA」などの媒体にルポ・評論・書評などを執筆。 著書に『漂白される社会』(ダイヤモンド社)、『はじめての福島学』(イースト・プレス)、『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)、『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(同、佐藤栄佐久との共著)、『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店、編著)など。 第65回毎日出版文化賞人文・社会部門、第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。 DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポ
「漁業復興の一歩に」 震災後初、アワビ稚貝放流 いわき市の近海で1日、東日本大震災後初めてアワビの稚貝が放流された。震災の津波で県内の水産種苗施設が被害を受けたため、県外の施設に拠点を移し、稚貝2万個を生産した。海に放たれた稚貝は、4~6年後に漁獲できる大きさになるという。東京電力福島第1原発事故による放射線の問題で、試験操業を除き漁自粛が続く本県沖。漁業者たちは「アワビ放流を漁業再開の一歩に」と期待を込めた。 1日午前8時ごろ、いわき市の県水産試験場に、漁業者たちが集まってきた。網に入ったアワビの稚貝を水槽から取り出し、放流場所となる同市の江名、中之作、永崎、下神白の海岸沿いに運んでいった。「アワビの放流再開は、うれしい。順調に育ってもらえれば」。同市の馬目正平さん(58)は放流後、素直に喜びを語った。アワビの放流は漁業者自身が海に潜り、磯に稚貝を付着させる。馬目さんはアワビ漁30年
県内“節電モード” 「なぜ被災地で」と憤る声も 東京電力と東北電力管内の大口需要家らを対象とする電力使用制限令が発令された1日、県内の事業所や小売店、観光関連施設などでも節電を推進するための取り組みがスタートした。事業所では平日を休日とするなどして事業を平準化。小売店や旅館・ホテルなどでは、利用客の理解を求めながら、フロアの電灯を減らすなどして対応している。今後は夏場に入り、個人宅でも節電が求められるが、県民の間では「被災地の本県で節電なんて、納得いかない」と憤る声も聞かれた。 県民の間では、被災地の本県での節電について理解と不満が交錯した。福島市の加藤舞さん(37)は、「自宅では扇風機を新たに1台買い、クーラーは我慢している。節電は電力会社のためではなく生活のため」と話す。同市で飲食店を営む福田幸子さん(58)は、「店内の混み具合に応じて必要な席だけ照明を使うようにしている。停電にな
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