日本企業の人材マネジメントは、世界の潮流からかけ離れている──。 IBMが行った「Global Human Capital Study 2008」と題する調査から、こうした実情が浮かび上がりました。調査は昨年の3月から5月にかけて、世界約40カ国の400社以上の人事担当者にインタビューした結果をまとめたものです。日本では37社の人事担当者に協力いただきました。 企業の人事担当者に尋ねたのは、今日のビジネス環境において競争力を高めるためにどのような人材マネジメントを行っているか。回答結果からは、人材マネジメントの様々な点で世界全体と日本の企業の回答が大きく違っていることが浮き彫りになりました。 従業員の変化への対応力が著しく低い まず変化への適応力について、「変化に対する従業員の適応力」が非常に高いと答えたのは回答企業全体の14%でした。この回答を日本企業に限ってみると、37社のうちゼロで、