記者会見する枝野幸男官房長官=12日午後6時19分、首相官邸、飯塚悟撮影 東日本大震災による影響で緊急事態宣言が出された福島第一原子力発電所の1号機をめぐる対応で、菅政権の国民への情報提供が後手に回っている。原子炉内の燃料の溶融が進んでいる可能性に加え、12日午後に敷地内で爆発音も確認されたが、国民に大事な避難指示の範囲を半径10キロから半径20キロまで拡大したのは、その3時間後。菅直人首相が国民へのメッセージの中で発表したのは、さらに2時間後の午後8時半だった。 12日午後3時36分、福島第一原発の敷地内から爆発音と白い煙が確認された。2時間余りたった午後5時46分、枝野幸男官房長官は記者会見を開き、「原子炉そのものであることは今のところ確認されていないが、何らかの爆発的事象があったことが報告された」と語った。ただ、さらなる避難指示は否定した。 枝野氏が会見した時点で、政府は福島第