4日午後1時半ごろ、台風の風で流されたタンカー「宝運丸(ほううんまる)」(全長89メートル、2591トン)の乗組員から、第5管区海上保安本部に連絡が入った。タンカーは、関西空港と対岸を結ぶ連絡橋に衝突した。 乗組員11人にけがはなかったが、タンカーのブリッジが連絡橋にめり込み、橋はひしゃげるようにして壊れた。橋には連絡道路や鉄道が通っている。関空と対岸を行き来する「道」は閉ざされた。 関空では台風の接近に伴い、この日正午から滑走路を閉鎖していた。空からも陸からもアクセスを断たれて孤立した関空を、高潮が襲った。 滑走路の一部や駐機場などが冠水。午後2時過ぎには、第1ターミナルに隣接するCIQ棟にも海水が迫ってきた。1階にある大阪税関関西空港税関支署にいた広報担当者は「腰窓のところまで水が来たので焦った。電気ケーブルなどを高いところに上げた」。幸い室内は浸水しなかったが、1階の廊下は水浸しにな