【ベルリン=金井和之】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は17日、独高級スポーツ車メーカーのポルシェとの合併協議を一時凍結することを明らかにした。両社が18日に開く予定だった協議は中止となった。 DPA通信などによると、VW側は、合併前にポルシェ側が約90億ユーロ(約1兆1500億円)の債務削減の必要があるなどとし、協議に向けたポルシェ側の準備不足を指摘しているという。一方、ポルシェ側は「協議は問題なく継続している」としながら、18日の協議が中止となったことは認めている。 ポルシェはVW株の5割以上を手中にしたが、目標の75%以上を獲得するには、巨額の負債を抱えるポルシェの資金力がネックとなり、合併協議を開始。また、VW株買収をめぐりポルシェ側に相場操縦の疑いがあるとして当局の捜査も始まっている。 ポルシェに対しVW幹部が「新会社の本社はVWの本社所在地」などと発言して牽制(