テクノロジー・エリートが頂点でそれ以外は底辺、という時代がきている2016.06.03 12:15 福田ミホ カート・ヴォネガットが予言した社会の分断。 テクノロジーは今、あらゆるもののコアになっています。コンピュータを使ったシステムがますます複雑化する中、私たちの生活のコントロールは、それらを作るエンジニアの手に委ねられつつあります。 1952年、20世紀を代表するアメリカ人作家のひとりであるカート・ヴォネガットが初の長編小説「プレイヤー・ピアノ」を発表しました。そこには、ほぼすべてのものが機械化され、人間の労働者が不要になった近未来社会が描かれています。この小説の中の機械はどんなハードウェアも作ってしまい、エンジニアの雇用や解雇も決め、チェスではもっとも賢い人間をも打ち負かそうとします。 ヴォネガットが虚構として描いたこうした情景が、今や現実になりつつあります。家だって3Dプリンターで