折角食べようとおもって買ってきた野菜や果物。うっかり腐らせてしまった経験は少なからずあるはずだ。野菜や果物の保存方法は世界共通、誰もが頭を悩ませる種なのだ。 冷蔵庫や保管棚で朽ち果ててしまった野菜や果物を見るたびに心が切なくなる。だが今はインターネットのおかげで、食材の保存に関する様々な情報が入手できる。 適切な保存方法を使えば、鮮度は通常より長く保たれ、今まで捨てていた食材も捨てる必要がなくなるかもしれない。ここではそんな16の保存テクニックを見ていくことにしよう。
8月最初の週末――。昼下がりに訪れた西武筑波店はひっそりとしていた。夏休み真っただ中にもかかわらず、家族連れを目にすることはほとんどない。1階の和菓子、洋菓子エリアには数人の客のみで、従業員のほうが圧倒的に多かった。 売り上げはピーク時の半分 セブン&アイ・ホールディングスは8月2日、傘下のそごう・西武が運営する百貨店2店の閉店を発表した。西武筑波店(茨城県つくば市)と西武八尾店(大阪府八尾市)で、2017年2月末に閉店する。5月に就任した井阪隆一・セブン&アイ社長の体制となって初めて実施される構造改革となる。 今回閉店が発表された西武筑波店は、国際科学技術博覧会(つくば科学万博)が開催された1985年に開業。家族連れやシニア層を中心ににぎわい、1991年度には過去最高となる248億円の売り上げを記録した。だが、そこを境に業績は低下の一途をたどる。直近の2015年度の売上高は128億円と、
国立環境研究所などの研究チームはこのほど、絶滅が危惧されるヤンバルクイナとタンチョウ、コウノトリの全遺伝情報(ゲノム)の解読に成功したと発表した。飼育下で繁殖させる際、効率的な交配計画を立てるのに活用できるという。 国環研などによると、ヤンバルクイナは沖縄県北部にのみ分布し、推定個体数は1千羽前後。タンチョウは国内に約1500羽生息している。コウノトリの国内での野外生息数は約90羽だという。3種とも種の保存法で国内希少野生動植物種に指定され、飼育して繁殖が試みられている。 チームは3種それぞれで10億を超える塩基配列の解読に成功し、ゲノムを公表した。国内の希少種の鳥類では、これまでトキ、イヌワシ、オジロワシでゲノムが解読されていた。 国環研の中嶋信美・環境ゲノム科学研究推進室長は「近親交配を避けるために必要な、精度の高い系統関係の把握が可能になる」と話している。(吉田晋)
個性的な唐辛子ピーターペッパーにまつわるこぼれ話あれこれ。ピーターパイパーの唐辛子ピクルスから遺伝学までを網羅的した、世界でも指折りの資料であります。(誰得) トウガラシについての科学論文をいろいろ探してて見つけた「ピーターペッパー」というトウガラシが あまりに奇抜すぎた。 これではまるでトウガラシではなくメディアクリエイターではないか。アイキャッチ画像を見て苦手な雰囲気を察した人はそっとブラウザを閉じることを奨励したい。 ピーター・パイパーの唐辛子とマザーグースの歌 ピーターのトウガラシと言えばまず思い出されるのはマザーグースの歌だろう。口伝による童謡をリストアップした Roud Folk Song Index の19745番に収録されているという。 早口言葉としても有名な、その歌詞はこうだ。 Peter Piper picked a peck of pickled peppers. A
「栗の花が臭いのはスペルミンが主因」という定説について化学の専門家に伺ったメモ。どうやら違うみたいです。 栗の花の香は一種独特の臭みがあることから、猥談の定番トピックスになってます。 その栗の花の芳香成分が人の精液に由来するスペルミンだというのは長らくインターネットでの定説とされていました。 私もずっとそうだと信じてたんですけど、化学の先生から待ったがかかっていろいろご教示いただいたので記録しておきます。 どうやら、クリの花の香気成分はスペルミンじゃなくて不飽和アルデヒドみたいですよ。 栗の花の匂い成分 栗の花の芳香成分についてネット検索すると、あちこちに「栗の花が臭いのはスペルミンの分解生成物が含まれるから」と書かれてます。 スペルミンは精液に多く含まれ、特有の臭気の元となる化合物です。昔から両者の匂いは似てると言われており、私もすっかりそう言うものだと思い込んでました。 そこで「栗の花
ポイント 農業生産者の減少や高齢化が進むなか、「前払いによる農産物の定期購入を通じて、生産者と消費者が相互に支え合う仕組み(CSA)」による新たな農業経営モデルが注目されています。 上記の農業経営モデルの普及を図るため、CSAが地域に与える効果や、CSA導入に関わる技術的知見を取りまとめた手引きを作成しました。 本手引きは農研機構ホームページよりご覧になれます。 概要 我が国では、農業生産者の減少や高齢化が進み、農業に多様な人材の参加が求められています。こうしたなか、「生産者と消費者が連携し、前払いによる野菜セットの定期購入を通じて相互に支え合う仕組み(CSA: Community Supported Agriculture)」 が注目されています。 農研機構農村工学研究部門は、上記の農業経営モデルの普及を図るため、CSAが地域に与える効果や、CSAの実施に必要な準備や技術的知見を取りまと
電力を安定供給できるバイオマス発電、燃料の確保は地域ぐるみで:再生可能エネルギーの拡大策(5)(1/2 ページ) 全国各地でバイオマス発電の導入量が増えている。特に未利用の森林資源を生かせる木質バイオマス発電が活発だ。限りある地域の資源を長期的に調達できる体制の構築が急がれる。林業と連携した燃料供給システムの確立や、熱を含めたエネルギー利用の高効率化も求められる。 第4回:「大規模な地熱発電所を増やす、開発リスクを低減する掘削技術も」 再生可能エネルギーの中で最も安定した電力を供給できるのがバイオマスである。全国どこでも発電用の燃料を入手できるうえに、年間を通して発電量が変動しない。2012年度に固定価格買取制度(FIT:Feed-In Tariff)が始まったことで、バイオマス発電所の建設プロジェクトが各地に広がった。 今後さらに普及させるためには課題も多い。燃料が豊富にあるとはいえ、長
大手建材メーカーの大建工業は、岡山工場において環境負荷低減に向け木質バイオマスボイラーを増設し、このほど稼働を開始した。LNGボイラーからの切り替えにより温室効果ガスの排出量を年間8000トン削減するという。 大手建材メーカーの大建工業(大阪市北区)が、2015年5月から岡山工場(岡山市南区)で進めていた建設廃材由来の木材チップを燃料とする木質バイオマスボイラーの増設工事が完了し、このほど稼働した。工事は省エネルギー、温室効果ガス(CO2)排出量削減などの環境負荷低減を目的としたもので、投資額は約14億円。それまで使用していたLNG(天然ガス)ボイラーから木質バイオマスボイラーに切り替えることにより、温室効果ガスの排出量を年間8000トン削減することを見込んでいる(図1)。 大建工業は、建設廃材やスラグウールなどの再生資源や、火山灰などの未利用資源を有効活用した製品の提供と、これらの製品を
NEXCO東日本は新たにサービスエリアにバイオマス発電プラントを建設し、サービスエリアへ電力を供給する。まず、東北自動車道那須高原サービスエリアへ設置する。 NEXCO東日本では以前から、地球温暖化防止や循環型社会の形成への貢献を目指し、高速道路から発生する刈草や樹木の剪定(せんてい)枝、間伐材などをたい肥やチップ材にリサイクルする取り組みを進めていた。 今回の取り組みは、これらのチップ材をさらに利用して発電事業を行うものだ。東北自動車道那須高原サービスエリア(SA)にバイオマスガス発電プラントを整備し、SAへ電力を供給する仕組みを実用化した(図1)。 草などのバイオマスで発電する国内恒久施設は初 バイオマス発電は、育成時にCO2を吸収してきた生物由来の燃料を使い、燃やして発電を行う。燃料を燃やすときにはCO2を発生するが、同燃料が吸収してきたCO2を考慮し持続可能性を持つエネルギーとして
NEDOは東レ、三井製糖、三井物産に事業委託し、タイでバガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の搾りかすからバイオエタノールなどの原材料となる有用物質製造システムの実証を開始する。日本が開発した高分子膜技術を用い、従来より50%以上の省エネルギー化も目指す。 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、タイ王国科学技術省国家イノベーション庁(NIA)と共同で、バガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の搾りかすからバイオエタノールや高付加価値品の原材料となる有用物質製造システムの実証事業を開始することに合意し、このほど基本協定書(MOU)を締結した。日本が開発した高分子膜技術を用いることで、従来の蒸発技術より50%以上の省エネルギー化を実現する。 NEDOによると日本の高分子膜技術をタイのバイオマス分野に適用するのは初めての試みという。事業の名称は 「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業」
三重県にあるJFEエンジニアリングの津製作所に出力約20MW(メガワット)バイオマス発電所が完成し、2016年7月から本格的に商業運転を開始した。パームヤシ殻(PKS)や未利用材を燃料とし、年間発電量は約4万4000世帯分の使用電力量相当する約1億5800万kWh(メガワット時)を見込んでいる。 発電所は2014年2月にJFEエンジニアリング、日本政策投資、日本通運、阪和興業、大中物産、岡谷鋼機の共同出資で設立したグリーンエナジー津が発電事業者として運営を行う。事業費は総額約90億円で、グリーンエナジー津を通してプロジェクトファイナンス方式で日本政策投資銀行、百五銀行、三井住友信託銀行から融資を受けた。 地域の未利用材を活用 発電所の建設地である津市は、政府が指定する「バイオマス産業都市」の1つに選ばれている。同市とJFEエンジニアリングはバイオマス資源の有効活用に向け2014年9月に包括
岩手県に国内最大級のバイオマス発電所、地域雇用と11万世帯分の電力を生む:自然エネルギー(1/2 ページ) 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県南部の大船渡市に、太平洋セメントとイーレックスが国内最大級となる出力75MWのバイオマス発電所を建設する。被災した太平洋セメントの工場内に建設するもので、2019年秋から年間11万世帯分の電力を発電する見込みだ。発電事業の開始に伴い地元から従業員を採用するなど、復興を進める東北経済の活性化にも寄与する。 岩手県南部の大船渡(おおふなと)市に、大型バイオマス発電設備の建設が決まった。太平洋セメントと新電力のイーレックスが共同実施するもので、出力75MW(メガワット)の発電設備を2019年秋をめどに稼働させる計画だ。完成すれば国内最大級のバイオマス発電所になる。 総事業費は235億円を見込んでおり、事業は2社の共同出資で設立する大船渡発電を通して行う
アメリカでは年々、自殺する人の数が増えている という。アメリカでは年間4万人が自殺という報告がある(※2)。ある報告で、 特定の職業で自殺する人が多い ことが分かった。 日本では、最近自殺者数は減少傾向 にあるが、年間2万4000人と決して軽視できない数字だ(※1)。ではどのような職業で自殺が多いのだろうか。 農業、漁業、林業で自殺率がトップに アメリカの疾病対策予防センター(CDC)は、2000~2012年について、16歳以上の自殺の状況を調べた。 最も自殺率が高かったのは、農業、漁業、林業に携わる人 だった。10万人当たり85人が自殺していた。男性に限ると、10万人当たり90.5人と割合が上がる(※2,3)。 日本でも男性の自殺者が7割 を占める(※1)。男性の方が自殺率が高いのだが、アメリカでもそれは同じようだ。 なぜ、特定の職業で自殺率が高いのか? 農業に従事する人で自殺が多い理由
By Robert R Gigliotti インターネットに接続してさまざまな操作を可能にするIoT家電の普及が進んでいますが、自宅の冷暖房機器を管理するスマートサーモスタット「Nest Thermostat」も有名なIoT家電のひとつです。そんなNest Thermostatに感染して、部屋の温度を極寒に固定し、数百ドルの身代金を支払うまで一切の操作をできなくするという世界初のスマートデバイス向けランサムウェアが登場しました。 Hackers Make the First-Ever Ransomware for Smart Thermostats | Motherboard http://motherboard.vice.com/read/internet-of-things-ransomware-smart-thermostat スマート家電などのIoT機器の普及に伴い、セキュリティ専
レストランの評価を星の数で表すミシュランガイドのシンガポール版が2016年7月21日に発表され、屋台村にある2つの食堂が1つ星を獲得しました。屋台がミシュランの星を獲得したのは史上初ですが、一体どんなお店なのか?ということで、お店のうちの1つ「香港油鶏飯麺」とそのシェフであるチャン・ホン・メンさんについてまとめました。 Street food chef stunned after his hawker stall becomes world's first to earn Michelin star - Mirror Online http://www.mirror.co.uk/news/world-news/street-food-chef-speaks-amazement-8561995 写真に写っているのがシェフのチャン・ホン・メンさん。背後にある「香港油鶏飯麺」と書かれた看板を掲げ
by makelessnoise 「若い血の中のたんぱく質には老化した細胞を復活させる力がある」という研究結果が2014年に発表されてから、「若者の血を輸血する」という医療行為が注目を浴びています。この手法に目を付けたスタートアップも複数存在し、「80万円を支払って若者の血液を輸血してもらう」という臨床試験が行われるまでになっています。 The Next Health Fad? Blood Transfusions from Young People https://www.technologyreview.com/s/602080/the-next-health-fad-blood-transfusions-from-young-people/ 「若者の血液を高齢者に輸血する」というアイデアが最初に注目を浴びたのは2014年のこと。Harvard Stem Cell Institute(
By Charline Tetiyevsky Googleが老化現象や老齢疾患に立ち向かう研究施設「Calico」を設立したり、遺伝子レベルでの長寿と健康を実現するための大規模な研究が開始されたりなど、世界中で老化を遅らせる研究が進められており、その中でも研究者たちが期待を抱いているのがラパマイシン・メトホルミン・レスベラトロールという3つの薬および物質です。 The search for the ‘Holy Grail’ of human longevity | Toronto Star https://www.thestar.com/news/insight/2016/08/07/the-search-for-the-holy-grail-of-human-longevity.html ◆ラパマイシン 1965年にイースター島の土壌から発見されたラパマイシンは免疫抑制剤の1つ。2009
第61回公開レクチャーのお知らせ 日時:2024年6月28日(金)10:45‐12:30 会場:オンライン開催(zoom) 講師:サビーネ・フリューシュトゥックさん 題目:ブックトーク:「戦争ごっこ」の近現代史——児童文化と軍事思想 司会:田中亜以子さん (一橋大学大学院社会学研究科・講師) 要事前申し込み(6月21日締め切り)、入場無料 ふるってご参加ください。詳細はこちら 第60回公開レクチャーのお知らせ 日時:2024年5月29日(水)18:30‐20:30 会場:一橋大学国立東キャンパス マーキュリータワー5階 3509室 講師:山根純佳さん 題目:新自由主義社会におけるケア 女性間の経験の共通性・格差・連続性 司会:佐藤文香さん(一橋大学大学院社会学研究科・教授) 予約不要、入場無料 ふるってご参加ください。詳細はこちら 第59回公開レクチャーのお知らせ 日時:2023年12月2
暑い。とにかく陽射しが強い夏。これも地球温暖化の影響か……。 その原因の一つに、地球の森林の減少がある。緑が失われているから二酸化炭素が増えたのだ……と思ってしまう。だが。 ここに面白い調査結果がある。 NASAの地球観測衛星を利用した地球の植生調査をしたところ、35年前と比べて植物に覆われている面積が拡大していることがわかったそうだ。つまり緑が増えているのだ。その面積はアメリカ合衆国の面積(985万7000平方キロメートル)に匹敵するというからすごい。おかげで陸上の植物に保存される炭素量も増えたようなのだ。 植物の生長がよくなった主な原因は二酸化炭素濃度の上昇だという。植物は、太陽光エネルギーと水と二酸化炭素によって光合成を行うが、大気中の二酸化炭素が多くなれば光合成も活発になり、生長もよくなるからだ。 地球温暖化を引き起こすのは、大気中の二酸化炭素の増加である。しかし、その二酸化炭素が
西英一郎 医学研究科特定准教授、西清人 同研究員らの研究グループは、ナルディライジンというタンパク質が、血糖上昇時のインスリン分泌に不可欠であり、血糖値を一定の範囲に維持するために重要な働きを担っていることを明らかにしました。 本研究成果は2016年7月6日(米国時間)に米国糖尿病学会の学術誌「Diabetes」に掲載されました。 本研究により、ナルディライジンが膵β細胞の機能や分化を制御することを明らかにしました。今後は糖尿病におけるナルディライジンの役割をさらに解明したいと考えています。一方、iPS細胞などの幹細胞から膵β細胞を作製して移植することが、糖尿病の理想的な治療法となる可能性があり、世界中で研究が進められています。本研究の成果は、ナルディライジンの発現を上昇させることで膵β細胞の機能が改善することも示しており、高品質な膵β細胞の作製につながる可能性もあると考えています。 概要
西渕光昭 東南アジア研究所教授、山下泰治 株式会社かわかみ研究部課長らの研究グループは、株式会社漬新との共同研究の結果、ホタテ貝殻の高温処理で得られた焼成カルシウムを主成分とする新たな除菌剤を開発しました。 本研究成果は、2016年9月26日から開催される日本防菌防黴学会第43回年次大会において発表される予定です。 自然界の生物由来の物質が主成分であり、サラサラした感触でユーザーフレンドリーな除菌製剤に仕上がって気に入っています。肉などの有機物の存在により、ある程度殺菌機能が低下してきますが、次亜塩素酸ナトリウムの場合と異なり、影響はそれ程顕著ではありません( Fujimoto's modification of Kelsey - Sykes method と呼ばれる方法で調べました)。ですから、一撃必殺というよりは、少し時間はかかるけれど、無理のない利用の仕方が適しているように感じていま
村中智明 研究員、小山時隆 理学研究科准教授らの研究グループは、ウキクサ植物を材料として、個々の細胞における遺伝子発現リズムを可視化する技術を開発し、細胞レベルから生物が時間を測る体内時計(概日時計)の挙動を解明することに成功しました。 本研究成果は、2016年7月16日午前3時に米国科学振興協会の学術誌「Science Advances」に掲載されました。 植物個体上の個々の細胞の遺伝子発現を自然な状態で長期間観測することで、細胞に由来する生物時計の本質に一歩近づく研究成果を上げることができました。材料に使ったウキクサは、かなりエエ加減な時計で構成されていることが驚きでした。日の長さに応じて花を咲かせる光周性反応では厳密に昼夜の長さを測っていることがウキクサで知られていたからです。エエ加減な細胞時計の集合体であるウキクサも、昼夜のある環境ではビシッと秩序をもって時刻を揃えることを明らかに
徳山奈帆子 霊長類研究所研究員らの研究グループは、野生のボノボのメスの連合形成パターンと、凝集性や親和的交渉の頻度との関係を調査し、年下のメスがオスから攻撃を受けた時に、年上のメス(達)がそのメスを助けるという形で連合が形成されていることを発見しました。 本研究成果は2016年7月19日に「Animal Behavior」誌で発表されました。 動物のメス同士の社会関係には血縁が強く関係しており、メス同士に血縁関係がない「父系」の集団形態を持つ種ではメスの社会的絆は弱いことが知られています。しかしボノボにおいては、父系の集団を形成しているにも関わらず、メス同士が強い絆を結びます。さらにボノボの社会は、メスが優位であるという点で非常に特徴的です。この研究では、ボノボのメスの連合関係がメス優位な社会の維持に重要であること、連合と凝集性、そして、親和的交渉との関係を明らかにしました。本研究は、女性
本研究ではストレプトアミナールと名付けた新規の抗生物質を発見しました。これは、二種類の微生物を一つのフラスコで培養(複合培養)して得られる微生物代謝産物という未開拓で有望な資源から、質量分析計で特徴的なイオンピーク・クラスタを示すというユニークな性質を指標に単離したものです。本手法は、多くの医薬品・医薬品シーズを輩出してきた天然有機化合物のケミカルスペースをさらに拡充させる一助になると考えています。 本研究成果のポイント イオンピーク・クラスタ情報にもとづく天然有機化合物の探索方法を提案 物質生産のポテンシャルの高い放線菌を他種の細菌との複合培養 新規抗生物質ストレプトアミナール類を発見 各種スペクトル解析と化学合成によるストレプトアミナール類の化学構造の決定 概要 植物や微生物、動物が含有する天然有機化合物には特異的な生物活性を示すものが多くみられ、それらは直接、あるいはその化学構造や作
自由な研究活動をがんじがらめに縛ることは誰も望まないと思いますが、我々が自然に正しく振る舞えるよう,制度面での改革もある程度は必要であるかもしれないと考えます。本特集号が,そのような制度改革も含めた積極的なアクションを起こすきっかけとなることを願っています。 概要 2015年にScience誌に過去の心理学の研究について追試を行ったところ、その再現性が40%未満という驚くべき結果が報告され、学界に衝撃をもたらしたのみならず、一般のマスコミにおいても報道され社会的なインパクトを巻き起こしました。 心理学という学問のある意味での「危機的状況」を、実際に心理学研究に従事している研究者、特に日本の研究者はどう考えているのでしょうか。日本の心理学界の現状の把握と将来への展望に向けて、現在精力的にそれぞれの心理学の研究領域で研究されている方々にそれぞれの考えを執筆していただきました。 その結果、研究領
この研究はヒト科以外の霊長類であるニホンザルにおいても、笑顔の起源とされる自発的微笑が多く見られることを示し、その微笑にヒトやチンパンジーとは異なる点もあることを見いだしました。ニホンザルに自発的微笑が見られたことにより、その微笑が存在する意味について、これまでと異なる視点から議論することが可能となります。 概要 自発的微笑とは、睡眠中に唇の端が上がる動きのことで、外部からの視聴触覚刺激によらず生じるため「自発的」とされています。ヒトとチンパンジーでは、生後1か月までの新生児期やそれ以降の乳児期にも見られることがわかっています。ニホンザルの赤ちゃんでも目撃例はあったものの、今回のように体系的に行われた研究はありませんでした。 本研究グループは、7個体のニホンザルの赤ちゃんについて、合計93分の睡眠をビデオで撮影しました。その中で、すべての赤ちゃんが少なくとも1回、合計58回の自発的微笑を見
安井康夫 農学研究科助教、国際農林水産業研究センター(JIRCAS)、かずさDNA研究所、石川県立大学、株式会社アクトリーは、共同でキヌアのゲノム(生物の設計図)概要配列の解読に世界に先駆けて成功しました。 本研究成果は、国際科学専門誌「DNA Research」電子版(日本時間2016年7月26日)に掲載されました。 研究者からのコメント キヌアはアンデス地方原産の作物で、干ばつなどのさまざまな不良環境に対する適応性が高く、また、高い栄養価と優れた栄養バランスを持っています。今回我々はアンデスからの贈り物であるキヌアのゲノム情報を紐解くことに成功しました。 キヌアはスペインによる植民地支配時代に栽培を禁止されたこともあり、世界への普及が遅れていました。しかし、近年ではFAOやNASAなどがキヌアに注目し、その栽培は急速に広がっています。今回得られたゲノム情報を利用することにより、キヌアの
ポイント 強烈な体験をすると、その前後のささいな出来事も一緒に長く記憶が保存されるが、その仕組みは不明だった。 それぞれの記憶を思い出す時に活動する神経細胞集団が重複していることを示した。 トラウマ記憶と関連性が薄い記憶の不必要な結びつきが起こるPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患の治療法につながることが期待できる。 JST 戦略的創造研究推進事業において、富山大学 大学院医学薬学研究部(医学)生化学講座の井ノ口 馨 教授らは、マウスを使い、通常ならすぐに忘れてしまうようなささいな出来事でも、その前後に強烈な体験をした場合には、長く記憶として保存される仕組みを解明しました。 例えば、東日本大震災が起こる前のランチで何を食べたかなど、震災前後のささいな出来事を覚えている人が多いことが知られています。実験動物でもそのような現象は報告されており、「行動タグ注1)」と呼ばれていますが、
ポイント 分子振動を検出する世界最高速の光学顕微鏡を開発し、無染色で、生きた微細藻類ミドリムシの個々の細胞に含まれる脂質や多糖類のイメージングに成功した。 微細藻類の細胞を生きたまま染色せずに計測し、さまざまな環境変化や外部刺激に対する細胞のふるまいを詳細に調べることが可能になった。 多数の細胞集団内の個々の細胞の性質を調べ、希少な細胞を生きたまま探索する手法として本技術を用いることで、微生物による高効率バイオ燃料やバイオ医薬品などの研究を加速させることが期待される。 東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻の鈴木 祐太 特別研究員、小関 泰之 准教授、東京大学 大学院理学系研究科の合田 圭介 教授らは、内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の合田 圭介 プログラム・マネージャーの研究開発プログラムの一環として、生きた細胞の内部に
図1 ブタの心内膜炎病変部から分離した豚レンサ球菌の有莢膜菌と無莢膜菌の近縁関係 白丸は有莢膜菌、黒丸が無莢膜菌を表しており、丸の中に書かれた数字は豚の個体番号を示しています。また菌株は養豚場ごとに色分けをされた四角枠で囲まれています。この図から、菌は養豚場ごとに大きく分岐し、最終的にはブタ個体ごとの有莢膜菌と無莢膜菌に分かれていくことが明らかとなりました。(拡大画像↗) 図2 本研究成果から予測される豚レンサ球菌感染の概要 養豚場に侵入した有莢膜菌は、その環境中もしくはブタの体内でcps領域に非同義変異が入ることで無莢膜菌となります。その後、2つの表現型による感染、もしくは感染後にブタの体内で有莢膜菌が無莢膜菌への変異を起こし、2つの表現型の豚レンサ球菌による心内膜炎が起こると予想されます。(拡大画像↗) ブタが食肉処理場に出荷された後、日本では1頭ずつ臓器検査が行われます。この検査時に
発表者 Sakarin Puanglek(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 博士課程) 木村 聡 (東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 特任准教授/ JST-ALCA ホワイトバイオテクノロジー・岩田チーム 研究員) ロジャース 有希子(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 特任助教(当時)/ 国立研究開発法人産業技術総合研究所 構造材料研究部門 主任研究員(現在)) 加部 泰三(東京大学大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 農学共同研究員/ 公益財団法人高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 研究員) 吉田 誠 (東京農工大学農学研究院 環境資源物質科学部門 准教授) 和田 昌久(京都大学大学院農学研究科 森林科学専攻 准教授/ JST-ALCA ホワイトバイオテクノロジー・岩田チーム 共同研究者) 岩田 忠久(東京大学大学院農学
要旨 理化学研究所(理研)横山構造生物学研究室の横山茂之上席研究員らと、ライフサイエンス技術基盤研究センタータンパク質機能・構造研究チームの篠田雄大研究員、白水美香子チームリーダー、染谷友美上級研究員らの共同研究グループ※は、無細胞タンパク質合成法[1]を応用して、高品質の膜タンパク質を高収率で生産できる新しい技術を開発しました。 膜タンパク質は、細胞膜に埋め込まれた状態で存在し、細胞内外の情報や物質の交換など重要な機能を果たしており、創薬研究の重要な標的でもあります。一方で、従来の膜タンパク質合成法では、細胞での発現と細胞膜からの可溶化[2]が容易ではなく、それを乗り越える技術開発が求められていました。 今回、共同研究グループは、膜タンパク質が細胞で合成され、細胞膜に埋め込まれながら立体構造を形成する過程を、細胞を使わず、試験管内でほぼ再現する新しい技術を開発しました。この膜タンパク質の
要旨 理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センター機能性ゲノム解析部門大容量データ管理技術開発ユニットのイマド・アブケセーサ研究員、粕川雄也ユニットリーダー、予防医療・診断技術開発プログラムの川路英哉コーディネーター(情報基盤センター予防医療・ゲノミクス応用開発ユニット ユニットリーダー)らの共同研究チームは、RNAとして転写される遺伝子領域の活性や制御に関する情報を容易に検索可能で、データの維持・更新を低コストで行うことができるデータベース「FANTOM5 SSTAR(ファントム5 スター)」を開発しました。 ヒトの体を構成する細胞は多種多様であり、活性化される遺伝子のパターンと、その結果として生成される細胞内のRNAの種類と量は細胞ごとに異なります。理研が主宰する国際コンソーシアム「FANTOM[1]」の5期目のプロジェクト「FANTOM5」では、あらゆる細胞の転写状態を明
要旨 理化学研究所(理研)計算科学研究機構データ同化研究チームの三好建正チームリーダーと情報通信研究機構、大阪大学らの国際共同研究グループ※は、スーパーコンピュータ「京」[1]と最新鋭気象レーダを生かした「ゲリラ豪雨[2]予測手法」を開発しました。 スーパーコンピュータを使った天気予報シミュレーションは、通常1kmより粗い解像度で、1時間ごとに新しい観測データを取り込んで更新します。しかし、ゲリラ豪雨の場合、わずか数分の間に積乱雲が急激に発生・発達するため、1時間の更新間隔では予測が困難でした。また、1kmより粗い解像度では、ゲリラ豪雨を引き起こす積乱雲を十分に解像できませんでした。 国際共同研究グループは、今回、理研の「京」と、情報通信研究機構と大阪大学らが開発した最新鋭のフェーズドアレイ気象レーダ[3]の双方から得られる高速かつ膨大なデータを組み合わせることで、解像度100mで30秒ご
2016-08-04 妙高市の赤倉ホテルでカンピロバクターの食中毒 小学生ら77人が症状 ニュース 新潟県福祉保健部は2016年8月3日、妙高市赤倉の「赤倉ホテル」でカンピロバクターによる食中毒が発生したと発表した。このホテルを利用した東京都の小学生や教員など10代〜40代の男女77人が下痢や発熱、腹痛などの症状を訴えた。上越保健所はこのホテルを8月4〜6日の3日間、営業停止処分にした。 7月25日午後2時頃、東京都から本県に対して、7月20日から23日までこのホテルを利用した小学生らが下痢や発熱などの症状を呈しているという連絡があった。 上越保健所が調査したところ、連絡のあったグループ101人のうち77人が7月21日午後7時頃から食中毒の症状を呈していたことが判明した。ホテルで使用していた湧き水や、患者40人とホテル従業員2人の便からカンピロバクターが検出された。 45人が治療を受けて、
2016-08-08 稲の農薬散布はドローンで! JAが導入検討しデモフライト ニュース JAえちご上越は2016年8月8日、新潟県上越市牧区坪山のほ場などで、ドローンを使った水稲農薬散布のデモフライトを行った。JA職員のほか、上越市や上越農業普及指導センターなどの職員ら100人以上が見学に訪れ、ドローンによる農薬散布の利便性を確認した。 農薬をまきながら飛行するドローン(牧区坪山) 同JAは、農薬散布の簡易化を目的にドローンの導入を検討しており、デモフライトはその有用性を確認しようと実施した。この日は名立区内のほ場でもデモフライトを実施した。 ドローンは、農業機械などを製造する丸山製作所(東京都)の液体散布用マルチローター「MMC940AC」を使用。薬剤タンクの容量は5リットルで、約10分間、農薬を散布しながら飛行することができる。飛行速度は時速約15kmで、1分間で約1000平方mの範
アーユルヴェーダ(梵: आयुर्वेद、ラテン翻字:Āyurveda)は、インド亜大陸の伝統的医学である。ユナニ医学(ギリシャ・アラビア医学)、中国医学と共に世界三大伝統医学の一つであり、相互に影響し合って発展した。トリ・ドーシャと呼ばれる3つの要素(体液、病素)のバランスが崩れると病気になると考えられており、これがアーユルヴェーダの根本理論である。 その名は寿命、生気、生命を意味するサンスクリット語の「アーユス」(梵: आयुस्、ラテン翻字:Āyus)と知識、学を意味する「ヴェーダ」(梵: वेद、ラテン翻字:Veda)の複合語である。医学のみならず、生活の知恵、生命科学、哲学の概念も含んでおり、病気の治療と予防だけでなく、より善い人生を目指すものである。健康の維持・増進や若返り、さらには幸福な人生、不幸な人生とは何かまでを追求する[1]。文献の研究から、一つの体系としてまとめられた
執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2016年8月4日 木曜日 キーワード:メディア 汚染物質 食品安全委員会は、BSE(牛海綿状脳症)の検査基準変更について8月11日までパブリックコメント募集中だ。 この案件は2016年2月3日の当コラム「BSEパブリックコメント募集中の検査対象月齢見直し 20→30→48月齢以上から原則廃止へ」で紹介したが、厚生労働省から食安委に審査してほしいと諮問のあった2点のうち、「特定危険部位(SRM)の範囲」の変更は後回しにして、「48月齢以上の健康と畜牛の解剖検査を廃止する」の1点だけになったのでわかりやすいものになった。 評価書の概要でも、変更する点、しない点を示し、健康牛の解剖検査は廃止するが、運動障害など目視で異常が
図1. 3世代研究の流れ:栄養関連学科(大学、短大、専門学校)の教員に共同研究者になっていただき、各施設に通う学生と、その母親、祖母を対象に調査を実施することにしました 私が関わった「3世代研究」を例にして、一般の方からはなかなか見えない、疫学調査の実態をご紹介しております。 前回は、2010年4月に1年後の調査の実施が決まったこと、そしてその調査事務局を、当時修士課程の学生だった私たちが担うようにと、指導教官である佐々木敏・東京大学教授に告げられたところまでお話ししました。 さて、いったい何から手をつければよいのやら…。 ●全国35都道府県、2万人あまりが調査対象 ここで、3世代研究の全貌をご紹介しておきましょう。 この研究では、2011年と2012年の4月に全国35都道府県の栄養士・管理栄養士養成校(栄養関連施設)85校(図2)の新入生と、その母親、祖母それぞれ7千人ずつ、合計2万1千
執筆者 児林 聡美 九州大学で農学修士、東京大学で公衆衛生学修士、保健学博士を取得。現在はヘルスM&S代表として食情報の取扱いアドバイスや栄養疫学研究の支援を行う. 食情報、栄養疫学で読み解く! 児林 聡美 2016年7月29日 金曜日 キーワード:栄養 私が関わった「3世代研究」を例に、疫学調査がどのように進められるのか、その実態をご紹介しております。 前回は最初に取り掛かった質問票づくりの手順をご紹介しました。 しかし、まだ準備は終わりません。引き続き見ていきましょう。 ●調査計画には他の研究者のチェックが入る 質問票作成以外に行った準備は、調査実施の申請手続き、共同研究者への研究参加呼びかけ、調査で使うマニュアルや説明書の作成、必要物品購入など、多岐に渡ります(図1)。 このうち、早めに開始したのは「倫理審査」と呼ばれる、調査実施計画書の審査を受けるための、大学への申請手続きです。
「象徴としてふさわしいあり方」を果たせないのであれば退位もやむを得ない、というのが天皇の意思だと報じられ、一連の議論の出発点になっています。前提には、天皇は象徴である以上「象徴としての務め」を果たすべきだという考えがあるのでしょう。 しかし、日本国憲法4条は「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と定めています。したがって、天皇には国事行為以外を行う「能力」を求めてはいけない、というのが憲法の立場だと解することもできます。 にもかかわらず、現天皇は積極的に「象徴としての務め」の範囲を広げてきました。とくに先の大戦にまつわる「慰霊の旅」のように、「平成流」に好ましい効果があることはたしかです。しかしそれは、民主的な政治プロセスが果たすべき役割を天皇にアウトソーシングするものともいえます。 まず問われるべきは、天皇に一定の「能力」を要求するような、現天
執筆者 宗谷 敏 油糧種子輸入関係の仕事柄、遺伝子組み換え作物・食品の国際動向について情報収集・分析を行っている GMOワールドⅡ 宗谷 敏 2016年7月30日 土曜日 キーワード:バイテク メディア 韓国がアルゼンチンから輸入した飼料用コムギに未承認GM(遺伝子組換え)コムギが混入し、米国では2013~14年のオレゴン州とモンタナ州に続き、ワシントン州の休耕地から未承認GMコムギが新たに発見された。これらの事件について速報する。 <オレゴン州とモンタナ州の過去例> 2013年5月29日、USDA/APHIS(米国農務省. 動植物検疫局)が、オレゴン州の休耕地からMonsanto社の未承認除草剤耐性GMコムギMON71800が発見されたと発表し、日本でも短期間米国産コムギの輸入を停めるなど大騒ぎになった。この件は、Foocomでも松永和紀氏が解説し、白井洋一氏がフォローアップしている。
執筆者 森田 満樹 九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。 食品表示・考 森田 満樹 2016年7月31日 日曜日 キーワード:バイテク 食品表示 先週発行された週刊誌AERA(2016年7月25日増大号)で、「ホルモン剤肉に遺伝子組み換え-TPPで日本の食卓が危ない-」とする記事が掲載された。TPP発効後に日本の食品の安全基準が緩和され、米国が日本に対して遺伝子組換え食品の義務表示撤廃を求めてくることを懸念する内容だ。 いつまでそんなことを言っているのだろう。米国の遺伝子組換え食品表示を取り巻く状況は大きく変わってきたのに、記事は現状を踏まえていない。 米国では、昨年末から遺伝子組み換え食品の表示を義務づける法律案がまとまり、米国議会で審議されてきた。法律案(Mandatory Labeling Bill、S.
2016-08-02 FSAIは2016-2018戦略を発表−「全ての人にとって安全で信頼できる食品」 FSAI FSAI Launches its Strategy 2016-2018 - 'Safe and Trustworthy Food for Everyone' Friday, 29 July 2016 https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/fsai_strategy_29072016.html 健康的な社会と完全に機能する経済の基礎となるのは安全な食品を入… 2016-08-02 食品リコール警告−Sea Delightブランドのマカジキ切り身がヒスタミンのためリコール CFIA Food Recall Warning - Sea Delight brand Blue Marlin Loins recalled due t
「水の日」および「水の週間」は、水の大切さや水資源開発の重要性に対する国民の関心を高め、理解を深めるため、昭和52年の閣議了解により政府が定めたものです。年間を通じて水の使用量が多く、水についての関心が高まる時期である8月の初日を「水の日」(8月1日)とし、この日を初日とする一週間(8月1日~7日)を「水の週間」として、水に関する様々な啓発行事を毎年実施しています。 また、「水の日」は、平成26 年に制定された水循環基本法において、国民の間に広く健全な水循環の重要性についての理解と関心を深める日として位置づけられました。 「水の日」・「水の週間」には、国・地方公共団体・事業者・民間の団体が連携して、例年、水の大切さに関する普及啓発活動を全国的に実施しています。 国民に「水の日」を広く知っていただき、健全な水循環の重要性について理解と関心を深めていただくため、令和3年7月に国土交通大臣が、ポ
フォーラム面では、休日が極端に少なく長時間練習が続く中学校の「部活漬け」の問題をみなさんと考えてきました。今回は、現場の状況について投稿を寄せた教員と、部活動に適切な休養日を設けるガイドライン作りを進める文部科学省の担当者に聞きました。「ホントに休養日は確保できますか?」「実現への課題は何でしょうか?」 集団主義が背景 教員の声 私立の中高一貫校に勤務する教員(中学生担当)です。学校は部活動の実績を売り物にしており、運動部のほとんどが全国大会を目指して長時間練習に励んでいます。 勉強との両立に不安を感じて退部する生徒もいますが、「脱落者」として扱われ、学校に居場所がなくなる生徒も少なくありません。 教員の負担も相当なものです。週末も休日も返上して試合の引率にかり出されるのは、子育て世代の教員とその家族にとって非常につらいものです。天気の良い日曜日に、子どもから「仕事に行かないで! お父さん
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