昨年、種苗法の改正にあたり、賛成派と反対派に分かれて大騒動が起こりました。2021年4月1日に改正種苗法が一部施行されたものの、世間は関心を失ったように静寂です。間宮さんは、負のイメージのまま固定化する「悪い風化」になってしまわないようにと改めて種苗法をめぐる議論を振り返ります。 2021年4月1日、改正種苗法が一部施行された。 登録品種の権利を持っている育成者権者(新品種の作者)が、輸出先国や、国内の栽培地域を限定することができるようになった。 施行は二段階に分かれている。昨年、芸能人まで巻き込んで騒動になった「自家増殖の許諾制」部分については1年後、2022年4月の施行が予定されている。 たまたま施行の直前に、知人から依頼をもらい、種苗法改正について小さな講演をする機会があった。 どんな切り口で話そうかと考えた結果、育種家としても有名な竹下大学さんの著書『日本の品種はすごい うまい植物