モロッコでは何年も前から、一部の農民が「木登りヤギ」を観光客向けの見世物にしている。(PHOTOGRAPH BY ALFREDO CALIZ, PANOS PICTURES) 10年ほど前から、ニュースで大きく取り上げられるようになった「モロッコの木登りヤギ」。1本の木の上に何匹ものヤギが立っている様子は、まるで「ヤギのなる木」だ。 ヤギたちのこの行動は、モロッコ特有の自然現象とされ、ある意味では本能的なものと考えられている。ヤギはアルガンの木(アルガンノキ)になる実が好物で、その果肉を求め、身軽さを生かして木を登る。 ところが今ではその光景が、観光客相手の見世物になっている。街道沿いで一部の人たちが、観光客からのチップを目当てに家畜のヤギを木に登らせているのだ。(参考記事:「【動画】ヤギがブランコで「気絶」、原因は遺伝」) 木登りの訓練 2022年のある金曜の朝、ジャウアド・ベナッディ氏
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