京都で訪れるべきは、装い新たにお目見えした美術館。展示作品だけでなく、建築や景観も含め、古都が発信する美を感じたい。 いまと昔、東西南北を繋ぐ、京都の新名所。 京都市京セラ美術館 建築家・青木淳と西澤徹夫が設計を担当。地下にガラス・リボンを新設し、こちらをメインエントランスに変えた。 1933年誕生の市立美術館が生まれ変わった。日本の公立美術館として現存する最古の建物であること、長年地元民から親しまれてきたことを尊重し、ふたりの建築家がリデザイン。古い建物を生かしながら、クロークだった地下を開放感あふれる空間に変え、ショップとカフェを新設。中央ホールをハブに、東西南北、自由に往来できる空間を造った。昔といま、両者を尊重する姿勢は展示品も同様で、近代~現代、絵画、彫刻、工芸など幅広く紹介。アートの発信地でありながら、自然豊かなエリアになじむ、市民憩いの場になりつつある。 エントランスを抜けた