1004億円の最終赤字――。2018年度決算で野村ホールディングスは巨額の損失計上を余儀なくされた。もちろん、トップ証券の座からの転落である。背景にあるのは国内外における事業の不振である。 そこで、いま、同社は事業モデルの再構築に動き出した。海外では各拠点の縮小などを加速させ、国内では店舗の統廃合を急ぐ。一方、国内では不祥事が相次で発生した。いったい、資本市場の圧倒的な存在として君臨し続けてきた野村に何が起きているのか。野村ホールディングスの永井浩二・グループCEOを直撃インタビューした。 (取材・文:浪川攻/写真:西崎進也) ビジネスモデルが崩壊した ――前年度は巨額の赤字だった。なぜか。 伝統的な投資銀行モデルが世界中で崩壊してしまった。商業銀行とのミックス形態のビジネスモデルはなんとか健闘しているが、海外では典型的な投資銀行ビジネスを営む一方で、国内では伝統的なブローカレッジハウスで
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