新華社電によると、中国チベット自治区の人民代表大会(議会)で16日、1959年に中国政府が同地域の統治権確立を宣言した3月28日を「農奴解放記念日」とする議案が提出された。大会最終日の19日に採択される見通しだ。 当局者は提案理由について、「中国の国民が歴史を忘れないようにするとともに、チベット民族の愛国心を高める」と説明。しかし、昨年3月にラサで起きた大規模な暴動でチベット民族と漢民族の対立は深まっており、記念日制定が強い反発を招くのは必至だ。 チベットでは1959年3月、中国による統治に反発して住民らによる動乱が発生。チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世がインドに亡命。中央政府は同月28日に地元政府を解散し、自治区設立準備委員会が地方行政を担当するよう命じた。(共同)