【シンガポール14日斎藤正明】スリランカ政府と、少数派タミル人の反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」の内戦で、政府側が攻勢を強めている。年明けに同国北部のLTTE本拠地を制圧した後も、政府軍は空爆を繰り返すなど激しい攻撃を続行。民間人にも深刻な被害が出ている。 政府軍は、LTTEの事実上の「首都」である北部の都市キリノッチ制圧を二日に発表した後、LTTE支配地域である北東部に侵攻した。航空機やヘリによる攻撃を交え、包囲網を狭めている。 国防省は十三日、「厳しい戦闘によって敵の拠点地域を制圧した」と戦果を強調。北東部に潜むとみられるLTTE指導者のプラバカラン議長の拘束を目指し、攻勢を強めている。漁港ムライティブを中心とする北東部はLTTEの最後のとりでのため、激しく抵抗しているもようだ。 ただ、政府軍はメディアや人道援助関係者の戦闘地域周辺への立ち入りを認めておらず、現