賛成49%、反対51%。大阪市を廃止して四つの特別区に再編する大阪都構想の是非を問うた住民投票は、1日の投開票で反対多数となったものの、前回同様民意はほぼ二分された。投票運動が終盤へ向かうに連れて、決めつけ色が強くなっていった双方の訴え。議論は尽くされたのか――。 「『今の住民サービスがなくなる』という(有権者の)不安の部分を説明しきれなかった。力不足だ」 投開票から一夜明けた2日、都構想を推進した大阪維新の会代表代行の吉村洋文・大阪府知事は出演した情報番組でこう述べた。吉村氏が言及し、有権者の関心も高かった住民サービス。投開票が迫る中、対照的な見出しが並ぶチラシが街頭などで配られた。 「都構想で!さらに住民サービスアップ」「これからの財政効率化効果 10年間1・1兆円」(維新) 「都構想で間違いなく住民サービスは下がります!」(自民党大阪府連) 維新のチラシは財政効率化によ…