定例記者会見で神奈川県民に感染防止を呼びかける黒岩祐治知事=横浜市中区で2021年7月29日午後1時47分、中村紬葵撮影 神奈川県は29日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、埼玉、千葉両県とともに緊急事態宣言を発令するよう政府に要請した。ただ、県内では「神奈川版緊急事態宣言」としてまん延防止等重点措置で最も強化した対策となっており、宣言に移行しても飲食店などへの要請内容はほとんど変わらない。感染者が急増する中で新たに打てる手はなく、県の対応には手詰まり感もにじんでいる。【中村紬葵】 県内では4月20日からまん延防止措置が適用され、県が感染状況に応じて対象地域の拡大・縮小や、酒類提供の停止・緩和などを組み合わせて対応してきた。しかし7月中旬以降に1日あたりの感染者数が急増。22日には対象地域をほぼ全域に広げ、酒類提供も全面停止したが歯止めがかからない。28日に1051人、29日にも1164