“あの時の梅崎司” 新たに出会った指揮官、曹貴裁からよくこの話をされるという。湘南ベルマーレの梅崎司は、10年間在籍した浦和レッズを離れ、今季から新天地での日々を過ごしている。 「こんなアプローチをしてくださる監督は、初めてです。あの時の感覚が、また自分に湧いてくるように向き合っている時間、とでも言いましょうか」 日本代表キャップ1の男、梅崎司はプレーヤーとしての今日を生きる。この連載では初めて現役選手に話を聞いた。 大分トリニータ、グルノーブル・フット38(フランス)、大分、浦和を経てプレーする湘南では、チームの年長者として牽引役も務める。10月のルヴァンカップでは、梅崎の活躍もあり、湘南が栄冠を得た。その後、日本代表の国際Aマッチが行われるなか、彼の話を聞きたくなった。 「今秋の流れのなか、失礼は承知で現役の梅崎選手に話を聞きたい」とクラブに申し出た。「もちろんキャップ数は2にも3にも