地域医療へiPhoneやiPadを導入する動きが急速に広まっているが、救急車にiPadを備えたり、大学病院内で電子カルテを取り入れるなど、活用方法はいまだ限定的だ。そんな中、医療法人医仁会さくら総合病院(愛知県丹羽郡大口町)では、レントゲン画像診断(読影)、救急救命に続き、リハビリの分野へも活用の領域を広げている。 リハビリテーションで2つの活用法 さくら総合病院では2010年より、医療現場におけるiPadの活用を進めている。最初の取り組みでは、患者のCT/MRI画像を遠隔地でもiPadで閲覧可能にして、必要な場合には外部の医師の協力を得て治療にあたる読影の仕組みを実現した。愛知医大放射線科の専門医によるリアルタイムのサポート体制が築かれている。 次に活用を進めたのが、救急救命出動の現場である。同院では、消防の要請に応じて医師が事故などの現場に赴く「ドクターカー」を所有している。この出動時