相模原市の知的障害者施設で起きた殺傷事件から2か月がたった。これを受けて今月21日、全国の知的障害者およそ1000人が参加し、犠牲者を追悼する集会が開かれた。 参加者には、「障害者である前に一人の人間だ」、「地域社会での自立生活を営む選択肢を確保すべき」といった声が上がった。ニュースでこれだけを聞くと、筆者も「全くその通りだ!」と納得していたのだが、聞いただけで納得することと、自分が実際に経験してみるのでは、全く違う現実が見えてくるということが実感した出来事が最近あった。 それは、筆者の住んでいる地域が主催する、外国人のためのフランス語教室での話だ。 筆者が数年前からこのフランス語教室に通うことにしたのは、フランス語のレベルを上げることが、自分の生活の快適さに直接関係すると考えたからだ。週に2時間程度のレッスンだし、先生も語学の専門家ではなく、定年を迎えた地域のボランティアだが、それでも年