日本の学校いじめが社会問題となって久しい。最近では、陰湿で深刻な日本のいじめ問題が海外にも知られるようになり、欧米にはない日本独特ないじめのやり方が話題になることもある。岩手県の中学2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺したとみられる問題も、悪質で陰湿ないじめの全貌が明らかとなりつつある。 もちろん海外の学校にもいじめはある。しかし、日本型いじめとは構造や手段、心理などの点で異なり、日本のいじめが陰湿化する原因のひとつとされているのだ。そこで今回は、東京学芸大学の杉森伸吉准教授による「日本型いじめの研究」を参考に、日本のいじめの特徴と欧米とは異なるところを4点紹介する。 1.日本のいじめは4層構造まず、日本のいじめのでは4種類の人間で構成される。それは、いじめられる人、いじめる人、はやしたてる観衆、無関心な傍観者であるが、この4層構造は欧米ではあまり一般的ではない。 アメリカやドイツでの