理化学研究所の研究者が英科学誌に発表した新たな万能細胞「STAP細胞」の論文で、2005(平成17)年に米科学誌に掲載された論文と酷似した記述があり、無断で引用した疑いがあることが28日判明した。理研は「記述が似ているとの指摘があることは把握している」と述べ、不自然な画像データとともに調査を進めているもようだ。 記述が酷似しているのは、STAP細胞の染色体に異常がないかを調べた方法を説明した補足部分。論文の主要部ではなく、内容の根幹には影響しないとみられるが、ドイツの研究者らが05年に、米国の生物学の学会誌に発表したマウスの胚性幹細胞(ES細胞)に関する論文の文章と10行にわたってほぼ同一だった。引用や参照したとの記述はない。