外国語を学ぶと、日本語にはない表現や言葉を知ることができる。反対に、日本では多用しているのに他の言語では使用されない言葉がある。そのなかのひとつが、自分の国に好意的な人かどうかをカテゴリわけする「親○」「反○」という言葉だ。 筆者も日本にいたころは当たり前のように使っていたが、今、日本のメディアなどで頻繁に登場してくるこの言葉を聞くと、ハッとして、小さなショックを受けてしまう。「親日」という言葉が存在することにもビックリだが、その使われ方や使われる頻度にもビックリだ。 「親日」という言葉は、例えば来日してきた海外スターを指して、「レディーガガは親日家だ」とか、国を指して「台湾は親日国だ」といった使い方をされることが多い。ウィキペディアの定義によると、親日とは、日本語では、日本や日本人、日本文化に好意的な言動を示す外国人を指す言葉である。 しかし、この定義には無理がある。中国や韓国など、日本