水没した戸田球場を前に、言葉を失う…… それは、我が目を疑う光景だった。事前にツイッター上に挙げられていた画像は見ていた。当日の朝に更新されたつば九郎のブログ『つば九郎ひと言日記』の「いちやあけて。」も読んでいた。それでも、「信じたくない」の思いが強かった。「何かの間違いではないのか?」「誤報であってほしい」と思いたかった。1999(平成11)年にも同様のことがあったが、そのときは報道でしか見ていなかったので、僕にはリアリティはなかった。 しかし、目の前に広がる光景を見ていると、「確かに戸田グラウンドは水没したのだ」という現実を受け入れざるを得なかった。いつもの見慣れた光景はどこにもなく、言葉を失うしかなかった。伊藤智仁のラスト登板の舞台となった戸田球場。宮本慎也が自費を投じて作った通称「宮本フェンス」。今年限りで引退した三輪正義が何度も何度もバント練習をしていたサブグラウンド。いずれもか
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