アウシュビッツ強制収容所。ナチス・ドイツがユダヤ人から取り上げた旅行カバンが展示されている=水野梓撮影 井出明 いで・あきら 金沢大准教授、観光学者。1968年、長野生まれ。社会情報学とダークツーリズムの手法で、東日本大震災後の観光の現状と復興に関する研究も行っている。著書に「ダークツーリズム 悲しみの記憶を巡る旅」(幻冬舎新書)、「ダークツーリズム拡張―近代の再構築」(美術出版社)など。 ――なぜ今ダークツーリズムが注目を集めているのでしょうか。 人間の悲しみや苦しみの記憶を巡る旅をダークツーリズムといいますが、戦争や災害、環境破壊、原発事故といった近代文明の「限界」をとらえなおす旅でもあります。私自身も、以前から、戦争や災害、そのほかにも強制労働や社会差別に関連した場所を訪れてきました。そのたびに「忘れずにいよう」と感じ、大学の講義などで若い人たちに伝えてきました。 いま、自分の研究分
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