発足から1週間の野田政権で、閣僚や民主党幹部から不用意な発言が止まらない。 9日には鉢呂経済産業相が東京電力福島第一原子力発電所の周辺自治体の様子を「死のまち」と発言し、政権は火消しに追われた。 鉢呂氏の発言は、9日の閣議後の記者会見で飛び出した。野田首相らと8日に原発周辺の自治体を視察した感想を記者団から問われ、「残念ながら、市街地は人っ子一人いない。まさに『死のまち』という形だった」と述べた。 直前の閣僚懇談会で、藤村官房長官が「テレビなどでの発言は、政府方針を十分踏まえて対応いただきたい」と注意を促したばかりだった。 8日夜には、鉢呂氏が都内で着ていた防災服の袖を取材記者にくっつけ、「ほら放射能」と語る不可解な態度を示したことも明るみに出た。 鉢呂氏は旧社会党出身で、衆院当選7回のベテラン議員。民主党国会対策委員長を務めた経験もあり、閣僚の不用意な言動が政権に打撃を与えるこ