トリュフはキャビア、フォアグラとならぶ世界三大珍味のひとつとして知られるキノコです。イタリアやフランスが有名な産地ですが、アメリカやメキシコなど北中米、また中国、インド、タイなどのアジア地域でも発生します。そのようなトリュフが、日本でも発生することをご存知でしょうか。実は日本のトリュフの種類は豊富で、なかには食用として十分に通用する種もあります。ここでは、最近私たちが新種発表したトリュフについて、発見に至るまでの経緯やその分類学的な意義、トリュフの生活史について紹介するとともに、今後の展開について簡単にご紹介します。 トリュフの多様性 トリュフは菌類で、子嚢菌門・チャワンタケ目・セイヨウショウロ科・セイヨウショウロ属(学名は塊茎を意味するTuber)に分類されます。2008年の菌類図鑑をめくると、世界で86種と書かれていますが、その後、新種報告が相次ぎ、現在では100種以上が記載され、少な
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