国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に9か月間冷凍保存され、地上の100倍もの宇宙線に曝されたマウスの精子から健康な「宇宙マウス」が誕生した。宇宙放射線は精子DNAにダメージを与えるが、受精や発生、成長に大きな影響は与えないという。 【2017年5月24日 山梨大学 発生工学研究センター】 将来、月面基地やスペースコロニーなどが建設され永住する時代が来ると、宇宙において人類だけでなく家畜の生殖や繁殖も必要になるが、宇宙は無重力であることに加えて強力な放射線が降り注ぐ環境のため、継世代への影響が懸念されている。 そのため、宇宙環境での哺乳類の生殖に関する研究は重要であるが、宇宙でのマウス飼育や生殖細胞の取り扱いが難しいことなどの理由から、これまでの実験実績はほとんどなかった。 山梨大学大学院総合研究部発生工学研究センターの若山清香さんたちの研究グループは、シミュレーション実験だけでなく
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