デジタル技術を駆使しても、仕事のやり方や組織のあり方を根本的に作り変えなければ、圧倒的なスピードを手に入れることはできません。例えば、SlackやTeamsを使ってコミュニケーションの手段を高速化しても、稟議決済はアナログ時代のままに、月1回の経営会議を通さなければ、行動を起こせないとなると、結局は、アナログ時代のスピードのままです。また、IoTやAIを駆使して、時々刻々変化する事象を正確に捉えることができても、上司の判断を得るためには、報告書を作成して会議を開き、判断を仰がなければならないとすれば、絶好のタイミングを逃すか、危機的な状況を招きかねません。 旧来のやり方を変えることなく、デジタルを使えば使うほど、この乖離が顕著になります。言わば、事業プロセスの動脈硬化です。この事態を放置すれば、そこで働く人たちの能力を十分に活かすことができず、企業は疲弊し競争力を失ってしまいます。 デジタ